optimize_ATLAS

外部計算エンジン(TCAD / 実験 / 実行ファイル)連携型最適化

1. optimize_ATLAS とは

optimize_ATLAS は、 Python の外部で実行される計算エンジン を評価関数として用いる最適化プログラムです。

典型的な対象は、

です。

optimize_ATLAS は、これらを 「単なる y = f(x) の評価」 として最適化フレームワークに組み込みます。

2. 外部エンジン最適化が難しい理由

外部計算エンジンを用いた最適化は、 内部モデルとは本質的に異なる困難を伴います。

多くの最適化ツールは、 これらを想定していません

optimize_ATLAS は、 これらを前提条件として受け入れる ために設計されています。

3. optimize_ATLAS の内部構造

optimize_ATLAS は、optimize_flex フレームワーク上で 以下の構成を取ります。

最適化アルゴリズム(tkFit)や 制御・履歴管理(tkoptimize_flex)は、 外部エンジンの存在を一切知りません

4. mf 層による外部エンジンの抽象化

mf 層(optimize_ATLAS_mf.py)の役割は、

「外部プロセスを、1 回の評価関数として見せる」

ことです。

内部では、

  1. パラメータを入力ファイルに反映
  2. 外部エンジンを実行
  3. ログファイルを生成
  4. 結果を読み取り、補間・照合
  5. 評価値 y_list を返す

という処理が行われます。

しかし最適化アルゴリズムから見れば、 すべてが「1 回の評価」 です。

5. lib 層の重要性

optimize_ATLAS_lib.py は、

を担当します。

この層を分離することで、

という利点が生まれます。

6. 実行モードと実務フロー

optimize_ATLAS では、次の段階的フローを推奨します。

  1. plot:実測データ確認
  2. make_input_data:最適化用入力生成
  3. sim:外部エンジン単体確認
  4. lfit:線形パラメータ安定化
  5. fit:非線形最適化
  6. scan:尤度スキャン

途中で結果を確認しながら進めることが必須 です。

7. 最適化アルゴリズムの選択指針

外部エンジン最適化では、 評価回数を抑えることが最重要です。

勾配法は原則として適しません。

8. サロゲート最適化との関係

optimize_ATLAS は、 サロゲート最適化との相性が非常に良い プログラムです。

tkmlr を用いることで、

することが可能です。

これは、 外部エンジン最適化を現実的な時間で実行するための鍵 です。

9. optimize_mup / optimize_peakfit との使い分け

項目optimize_ATLASoptimize_mupoptimize_peakfit
評価関数外部エンジン内部モデル内部モデル
パラメータ数固定固定可変
計算コスト低〜中
主用途TCAD / 実験同定物理モデル解析データ分解

10. まとめ

optimize_ATLAS は、

に対して、 安全かつ拡張性の高い解決策 を提供します。

optimize_flex フレームワークの中でも、 最も実戦的で強力なバリエーション と言えるでしょう。