[0.00 - 9.14] それじゃあ皆さん ちょっと手間取りましたが 統計力学Cの講義を始めましょう [9.14 - 17.90] この講義ですが 最初にT2スカラーの通知でも流したように [17.90 - 25.52] 毎回Zoomに接続して 録画は撮っておきたいと思います [25.52 - 32.36] ただ皆さんは原則 ここに来て出席すること [32.36 - 40.58] もし部活等 他の公決で出席できない場合は 事前に連絡をしてください [40.58 - 46.96] その場合はZoomのアドレスを教えるか 録画を見れるようにして課題を出します [46.96 - 55.50] それでは あと講義資料の方も T2スカラーの方で通知いってると思います [55.50 - 63.28] ここのアドレスで 毎週の講義資料を PDFファイルで入手することができます [63.28 - 76.46] 教科書ですが この赤い 安倍流動先生の 統計力学をベースに進めていきます [76.46 - 84.48] ただし 追加してる資料とかありますので 基本は配布してるPDFファイルの方を見て [85.50 - 93.74] 補足部分と脇教科書の方を見てもらえればと思います [93.74 - 107.48] 講義については 今日 10月3日から12月24日までの14回と 12月1日に筆記の試験を考えています [107.48 - 113.92] 前半の7回までを まず私 神谷が担当して [113.92 - 115.28] 私が担当してる部分では 教科書の課題を 読み取ることができるようになっています [115.28 - 115.32] 教科書の課題を読み取ることができるようになっています [115.32 - 115.46] 教科書の課題を読み取ることができるようになっています [115.46 - 122.32] では 統計力学の基礎となる 統計分布関数の導出について説明をします [122.32 - 129.40] 後半は8回目から13回までを 伊沢先生が担当して [129.40 - 135.14] 統計分布関数をどのように応用して 私たちが興味ある物性の計算をしていけるか [135.14 - 139.70] という話を中心に 講義を進めていきます [139.70 - 143.54] 一番最後の回 まだ不確定なところはありますが [143.88 - 145.24] 皆さんから質問を 質問をいただきたいと思います [145.24 - 145.30] 皆さんから質問を 質問をいただきたいと思います [145.30 - 149.46] 皆さんから質問を 質問を集めて その質問に答える形で復習するという形で [149.46 - 154.94] 14回目を終わらせて 15回目に試験をできればと考えています [154.94 - 158.10] ここまでのところで質問あります? [159.56 - 166.76] あと 講義中に質問がある場合も 遠慮なく手を挙げて質問してください [166.76 - 173.12] プラス 私の講義は毎回 講義終了時に課題を出します [173.66 - 175.22] その課題の1問目は [175.24 - 178.34] 講義の内容に関する課題 [178.34 - 184.42] 2番目は もう何でもいいから 何か質問があったら自由に書いてください [184.42 - 185.76] というものです [185.76 - 189.56] 評価についてですが [189.56 - 194.48] 毎回のレポート課題と 期末試験で評価します [194.48 - 199.64] ここの評価方針については 前半の私 上谷が担当している部分の話ですね [199.64 - 204.18] 伊沢先生が担当する部分の評価については [204.18 - 205.22] 伊沢先生の 私 上谷が担当している部分の話ですね [205.24 - 207.18] これを講義中に確認をしてください [207.18 - 211.60] レポート課題の答え方ですが [211.60 - 215.32] 基本的にT2スカラーを使って ファイルを提出してもらいます [215.32 - 217.96] ファイル形式は普通に読めるものだったら 何でもOK [217.96 - 222.26] もちろん 他の人と相談して 回答を出すことも構わないし [222.26 - 229.44] 最近だったらチャットGPTなどを使って 調べるのももちろんOKですが [229.44 - 233.72] 主な部分が そのままコピーだったりとか [233.72 - 235.22] また 自分のコピーを 調べるのももちろんOKですが [235.24 - 241.18] 自分が理解していないのに とりあえず 言われたまま書いて出すということをやって [241.18 - 244.32] 提出者が理解していないと 私が判断したら [244.32 - 246.56] 提出していないものとして扱います [246.56 - 250.60] ので いろいろ相談するのは結構ですが [250.60 - 253.72] ちゃんと理解した上で レポートの課題は出してください [253.72 - 259.98] 期末試験については ここにあるような 出題範囲を考えています [259.98 - 262.50] 基本的な考え方としては [262.94 - 264.88] 基本的な考え方の理解を [265.24 - 268.06] 理解としているかどうかを重視するということで [268.06 - 273.22] ややこしい数式の展開を暗記するような 暗記問題は出しませんが [273.22 - 277.38] 統計力学という講義をやっている以上 [277.38 - 281.22] 最低限 これだけは絶対に外せないというものが いくつかあります [281.22 - 282.30] 特にここですね [282.30 - 286.46] 統計力学 私の前半のパートでは [286.46 - 290.24] 3つの統計分布関数というのが出てきます [290.24 - 292.18] ボルツマン分布 [292.18 - 294.02] フェルミ分布 [294.02 - 295.10] ボーズ分布 [295.24 - 296.44] この3つですね [296.44 - 298.18] この3つについては [298.18 - 302.02] どういう場合にどの統計分布関数を使うか [302.02 - 305.56] それぞれの関数形がどういう形をしていて [305.56 - 307.32] グラフを書くとどうなるか [307.32 - 311.12] これを確実に押さえてください [311.12 - 314.12] これが分かっていないと [314.12 - 317.52] 統計力学を勉強したということすら [317.52 - 321.84] 全く意味がなくなるというくらい 基本的なものです [321.84 - 324.12] あとは講義の中に出てくる [324.12 - 325.24] 簡単な考え方をしてみると [325.24 - 332.36] 一般的な式の動詞ぐらいは出すかもしれません [332.36 - 336.36] ということで評価の方法統計マスク試験については [336.36 - 341.36] 以上ですが質問あります? [341.36 - 345.12] なければ次に行きましょう [345.12 - 351.08] 今日の課題について最初に説明をしておきます [351.08 - 355.08] 今日は熱力学の復習ということで [355.08 - 357.92] いろいろな自由エネルギーが出てきます [357.92 - 360.68] 講義の中では触れませんが [360.68 - 363.16] それぞれの自由エネルギーは [363.16 - 368.76] 数学のルジャンドル変換という変換で結びついています [368.76 - 373.52] ということでルジャンドル変換と自由エネルギーの関係について調べて [373.52 - 376.68] 数行程度でいいですから説明したものを [376.68 - 381.36] T2スカラーにアップロードして提出してください [381.36 - 384.20] 提出期限は次の講義の前の日においてですが [384.20 - 389.20] つまり木曜日の24時ということになります [389.20 - 394.20] ここから講義に入っていきますけど [394.20 - 396.20] ここまでのところOKですかね [396.20 - 401.20] 講義の出だしとしては [401.20 - 408.20] 熱力学統計力学に関わる最近の話題について [408.20 - 410.20] ちょっと触れていきたいと思います [410.20 - 413.20] 一番最初はこれも [414.20 - 419.20] なんだかんで言っても6年前のニュースですね [419.20 - 426.20] 質量や温度電流などの自然界の基本定数の定義が変えられました [426.20 - 428.20] というニュースがあって [428.20 - 433.20] これが4年前に発行しているので [433.20 - 436.20] もう皆さん高校で物理なんかを習った時には [436.20 - 442.20] この定義ですよということを教えられているかもしれないですね [442.20 - 443.20] 昔例えば [443.20 - 447.20] 質量1kgの定義っていうのは [447.20 - 451.20] これがきっちり何kgか分からないけど [451.20 - 454.20] 何kgですよっていう [454.20 - 456.20] kg原器というのがあって [456.20 - 461.20] それを基準その一つの原器のコピーを作って [461.20 - 467.20] 要は重量というか重量ですね [467.20 - 470.20] の比較をして [470.20 - 473.20] それぞれの国の量りを合わせていました [473.20 - 477.20] が最近の物理学では [477.20 - 483.20] 理論物理でも10桁ぐらいの有効数字が出て [483.20 - 490.20] その有効数字10桁までを確認しなければいけないということもいくつかあります [490.20 - 493.20] ということで人間が作って [493.20 - 497.20] しかも放っておいたら変化するかもしれない [497.20 - 503.20] kg原器とかのを使って物理量を定義するのでは [503.20 - 510.20] 定義の方の有効数字が取れなくなってしまうという問題がありました [510.20 - 514.20] それで今の物理量というのは [514.20 - 519.20] ここにあるような定義に書き換えられています [519.20 - 525.20] 例えばプランク定数というのが [525.20 - 529.20] 一つ基本的な物理量として定義されていますし [529.20 - 531.20] ここでは書いてないか [531.20 - 532.20] 高速 [532.20 - 537.20] の値も定義値として決められて [537.20 - 542.20] それが長さの定義になっています [542.20 - 544.20] ここに書いてありますね [544.20 - 546.20] というように [546.20 - 552.20] 昔はメートル原器の長さメートルを基本にして [552.20 - 558.20] 光速光の速さというのは測定されて決められていましたが [558.20 - 560.20] 今は逆に定義値になっています [560.20 - 561.20] これらの変更は [561.20 - 565.20] これらの変更することによって先ほど話したように [565.20 - 571.20] 数桁あるいは10桁も必要な有効数字の測定量に対して [571.20 - 577.20] 未来永劫化することのない比較ができるようになっているということで [577.20 - 583.20] 自然界の基本定数の定義が更新されたというのは [583.20 - 587.20] 科学の世界では非常に大きな出来事でした [587.20 - 589.20] また熱力薬皆さんすでに学んでいる方は [589.20 - 597.20] その中でエントロピーという量が出てきたと思います [597.20 - 601.20] エントロピーはこれから復習でも出てきますが [601.20 - 604.20] 熱力薬第2法則によって [604.20 - 610.20] 常に孤立系全体あるいは宇宙全体のエントロピーが増大する [610.20 - 613.20] だからエントロピーのことを時間の矢 [613.20 - 617.20] エントロピーが増大する方向に時間は進むという意味で [617.20 - 618.20] 時間の矢と言ったりもしますが [619.20 - 626.20] そのエントロピーというのは熱力薬とかで人間が人為的に導入したものではなくて [626.20 - 631.20] 導入したという理解だけではなくて [631.20 - 635.20] 量子力薬から熱力薬の第2法則 [635.20 - 640.20] エントロピーの増大の法則というのは自然に出てくるんだというような話が最近出ています [640.20 - 644.20] 私もこの辺理解しているわけではありませんが [644.20 - 648.20] 興味がある人はこの辺の解説記事を読んでみてもらえればと思います [649.20 - 661.20] 似たような話で統計力薬や熱力薬というのは量子力薬とは関係ないもののように私たち思っているわけですが [661.20 - 669.20] 実際には多体系たくさんの粒子を扱う統計力薬はそのまま [669.20 - 676.20] 多体系の量子力薬場の量子論はそのまま統計力薬と結びつくという話もありますが [676.20 - 677.20] そのまま統計力薬と結びつくという話もありますが [677.20 - 678.20] そのまま統計力薬と結びつくという話もありますが [678.20 - 690.20] それから劇の分野の分野は異なる物理の分野がお互いに関係しているという話が最近あります [690.20 - 691.20] それから劇の分野の分野は異なる物理の分野がお互いに関係しているという話が最近あります [691.20 - 702.20] ということで皆さんの熱力薬を勉強したときにエントロピーとかわけわかんない自由エネルギーが出てきて [702.20 - 706.20] こんなことを勉強して何の役に立つんだと思った人もいるだろうし [706.20 - 707.20] こんなことを勉強して何の役に立つんだと思った人もいるだろうし [708.20 - 719.50] 役に立ってもこんなものを見たくもないと思った人もいると思いますが、世の中、何がどこで何に関わってくるかなんてことは全く予想できませんし、 [719.50 - 739.28] 実際、皆さんがこれから材料の研究をやったり、新材料の開発をする上で、熱力薬を使う、あるいは統計力薬を使って材料設計をする、物性を理解するといったことは必須になってきます。 [740.16 - 748.72] 特に最近では、コンピューターを使ってシュレディング方程式を正確に解いて物性を予測する、 [749.28 - 749.48] 特に最近では、コンピューターを使ってシュレディング方程式を正確に解いて物性を予測する、 [749.48 - 756.76] という、いわゆる第一原理計算というのがありますが、これが非常に手軽に使えるようになってきています。 [757.46 - 768.64] 逆の言い方をすると、第一原理計算をこれから自分で使えるようでないと、研究者としては務まらなくなっていくということですね。 [770.22 - 779.14] その第一原理計算の中で、どのようなことをやって物性が出てくるかということを理解する上でも、この講義、統計力薬の内容というのは非常に重要。 [779.14 - 809.12] この講義、統計力薬の内容というのは非常に重要。 [809.14 - 826.84] よくマクロな変数という言い方をしますが、何かというと、温度Tとか圧力P、体積Vとか物質量のNというのは、私たちは直感的にいつも扱っている物理量ですね。 [827.78 - 838.32] これらは、その物質の中に原子がどういう状態でいるかを考えずに、温度を測ったり圧力を測ったり体積を測ったりということで得られる。 [838.32 - 845.40] これらは、その物質の中にある物質の相対を見たときの全体を表す量です。 [845.74 - 849.78] こういう量のことを、給子変数、マクロ変数と呼びます。 [851.46 - 864.50] これに対して、物質を構成している原子や電子がどのような位置にあってどのような運動をしているかといったことは、普段は私たちは見ることはできませんが、 [864.50 - 871.50] そういった原子レベル、電子レベルの変数のことを微子変数、ミクロ変数といいます。 [873.14 - 880.24] 熱力薬というのは、このミクロな微子変数がどうなっているかということを全く考えずに、 [880.50 - 886.86] 許子変数の関係がどうあるかということを整理した学問になります。 [888.48 - 892.18] その中で重要な結論というのが、 [892.22 - 894.48] まず熱力薬には3つの方法があります。 [894.50 - 898.50] 第1法則はエネルギー保存の法則。 [898.50 - 901.50] 第2法則はエントロピー増大の法則。 [901.50 - 907.50] 第3法則は絶対ゼロケルビンでエントロピーがゼロになるというもの。 [907.50 - 913.50] この第2法則でエントロピーが増大しなければいけないという法則から、 [913.50 - 919.50] 熱力薬の新しい概念として自由エネルギーというものが出てきます。 [919.50 - 924.04] 自由エネルギーについては、また後で復習しますので、 [924.04 - 929.04] ここではこの1点を覚えておいてもらえればと思います。 [929.04 - 934.04] 自由エネルギーが分かれば物性値が、原理的な話ですね。 [934.04 - 939.04] 自由エネルギーが分かれば物性というのは全て計算できます。 [939.04 - 944.04] ただし、どの自由エネルギーを使うかというのは、 [944.04 - 948.04] 特定している条件によって変わってきます。 [948.04 - 953.04] 例えば体積が一定で、エネルギーが一定の、 [954.04 - 958.04] 断熱条件の場合には内部エネルギーを自由エネルギーとして使えばいい。 [958.04 - 966.04] 圧力が一定で、断熱条件の場合にはエントロピーを自由エネルギーとして使えますし、 [966.04 - 973.04] 体積が一定で、温度が一定の場合にはヘルムホルトエネルギーを使えますといったような形で、 [973.04 - 981.04] 与えられている測定条件に対して適切な自由エネルギーを選んで、 [981.04 - 982.04] その自由エネルギーを拒止変数で測定することができる、という形で、 [982.04 - 983.04] この自由エネルギーを測定することができる、という形で、 [983.04 - 987.04] 拒止変数TPVNなので表すことができたら、 [987.04 - 995.04] 原則的には、それから私たちが知りたい物性量が計算できるという形になります。 [995.04 - 1001.04] ただ、熱力学の一番大きな問題はここです。 [1001.04 - 1011.04] ただし、これらの拒止変数と自由エネルギーを使って熱力学の学問体系は成立していますが、 [1011.04 - 1012.04] ただし、これらの拒止変数と自由エネルギーを使って熱力学の学問体系は成立していますが、 [1012.04 - 1025.54] 実際に私たちが扱っている材料、物質に対して、この物質の自由エネルギーというのはどういう値になるんだという情報というのは、熱力薬は全く教えてくれないというのが最大の問題です。 [1025.84 - 1032.96] つまりここに書いてあるように、現実の物質の自由エネルギーを計算する方法がありません。 [1032.96 - 1049.36] 次に、熱力薬を皆さん学んで、いろいろな数式とか変微分方程式が出てきますが、何のためにこんなものが出てくるんだろうと。 [1049.94 - 1058.36] あるいはエントロピーSというのが出てきたり、自由エネルギーGというのが出てくるけど、それは何だということを感じたと思います。 [1059.18 - 1062.24] これらが熱力薬が分かりにくい理由。 [1062.24 - 1068.42] まず最初に抽象的な概念がたくさん出てくる。 [1068.74 - 1070.54] エントロピーとか自由エネルギーですね。 [1072.22 - 1090.26] そしてカルノーサイクル等でも出てきますが、平行条件、平行過程とか純平行過程、非平行過程、非可逆過程とかいろんな名前で問題が出てきますが、 [1090.66 - 1092.22] じゃあそもそも問題としては、 [1092.24 - 1099.62] 平行状態と非平行状態、あるいは可逆過程と非可逆過程というのはどうやって区別するんだということは実は明確ではない。 [1101.58 - 1107.76] さらに熱力薬というのは基本的に数学の体系として完璧に成立しています。 [1108.80 - 1118.56] その数学の状態量、状態関数の関係を数学的に与えるために変微分がバンバン出てきますね。 [1119.52 - 1122.00] ということで変微分の式を、 [1122.24 - 1125.74] 覚えていないと問題を解くときにすぐに詰まる。 [1126.30 - 1135.78] というようなことで非常に熱力薬が材料系の学生にとっては取っつきにくい学問になっているんじゃないかと思います。 [1136.92 - 1137.82] 最後にこれですね。 [1138.46 - 1140.72] 先ほど言っていることと同じですが、 [1140.72 - 1152.22] 実際に材料について物性値の表が与えられていないと何も計算できないということが熱力薬の問題点として挙げられます。 [1152.24 - 1158.02] これらの問題を補完するという意味ではありませんが、 [1158.02 - 1161.62] 補完してくれるのが統計力薬です。 [1161.62 - 1168.58] 統計力薬というのはまずこれから皆さんと一緒に何を学んでいくかというと、 [1168.58 - 1180.36] 最初に熱力薬で与えられているマクロな量、状態関数、状態量を微子的な変数、微子理論で表現するというところを、 [1180.36 - 1181.36] 実際に考えていくことが大切です。 [1181.36 - 1181.46] これからは、このような問題を保管するという意味ではありませんが、保管してくれるのが統計力薬です。 [1181.46 - 1185.22] このような問題を保管してくれるのが統計力薬です。 [1185.22 - 1197.70] つまり、例えばギブスエネルギーGというのは、この材料の中にある原子の種類、電子の状態によってGはどういうふうに計算できるのか。 [1197.70 - 1204.78] その計算の仕方が分かると、さっき話をした第一原理計算によって自由エネルギーを計算すれば、 [1204.78 - 1210.58] コンピュータの中で結晶構造を与えてあげると物性量を計算してくれるということが分かります。 [1210.58 - 1212.98] そうすると、このような問題を解決することができるようになるわけです。 [1216.10 - 1226.00] ということで、統計力薬では、熱力薬では教えてくれなかった個々の物質が、 [1226.16 - 1232.98] どのような熱力薬的量を持っているかを計算する方法を教えてくれます。 [1234.34 - 1239.38] さらに、微子的な量を基にして、 [1239.42 - 1240.42] 巨子変数になることができるようになるわけです。 [1240.58 - 1248.98] 例えば、原子の運動エネルギーを計算することで温度が計算できます。 [1252.30 - 1257.12] というような形で、微子変数を巨子変数に直すことができますから、 [1258.12 - 1266.30] 自由エネルギーと巨子変数の関係を統計力薬から表すことができるので、熱力薬とも完全に対応させられます。 [1268.98 - 1269.30] ということで、 [1269.30 - 1274.72] ところで、統計力薬と熱力薬というのは関係を持ちますし、 [1275.56 - 1278.38] お互い足りるところ、足りないところがありますので、 [1278.50 - 1280.20] この2つを合わせることによって、 [1280.62 - 1287.34] 私たちが実際に材料でいろいろな計算予測なんかができるようになるわけです。 [1289.40 - 1298.14] ただし、統計力薬で微子変数、つまり原子や電子の位置や速度で統計力薬を計算することができるようになるわけです。 [1298.14 - 1299.28] ということで、統計力薬と熱力薬というのは関係を持ちますし、 [1299.30 - 1310.56] この2つの物性を説明するという話をしましたが、そんなことは実際には簡単にはできません。 [1313.30 - 1322.30] まず典型的な数字からいくと、1モルの物質の中には10の23乗降以上の原子が入っています。 [1323.28 - 1327.94] そうすると、原理的にはこれらのニュートンの方程式、 [1328.28 - 1329.28] あるいはシュレディンガン方程式、 [1329.30 - 1334.74] この方程式を解いて、それぞれの粒子がどういうふうに運動していって、 [1335.14 - 1341.08] 測定されるときにはどういう値が測定されるかという計算、原理的には不可能ではありませんが、 [1341.72 - 1347.50] 現実問題として10の23乗降の連立方程式が解けると思っている人はいないと思います。 [1349.42 - 1359.18] さらに、熱力薬的な挙手変数、Tというのは、実は温度というのは落ち着いて考えてみるとよく分からない概念です。 [1359.30 - 1365.06] この後話をしますが、温度とは何かというところから戻って考えていく必要があります。 [1366.20 - 1371.30] あと、圧力というのは、私たち圧力を測るのは簡単で、 [1372.06 - 1380.98] 壁にかかっている力を測って、壁の面積で割ればいいということで、測定自体は簡単ですが、 [1381.06 - 1386.88] 計算する上で実際にはPをどういうふうに計算するかとか、いろいろ問題は出てきます。 [1389.30 - 1400.20] というようなことで、統計力学には、どうやってたくさんの粒子が含まれている計の計算をするかという大問題がありますが、 [1400.32 - 1408.84] これについては、実は細かいことを全く考えずに解く方法があります。 [1409.60 - 1413.48] それについて、次回以降、説明をしていきます。 [1416.06 - 1417.84] 最後については、ちょっと飛ばしていきましょう。 [1419.30 - 1427.90] ということで、ここから、今日1日で熱力学で習ったこと、 [1428.30 - 1440.18] その中でも特に、統計力学の式を導出するのに必要で、統計力学を理解するのに必要な法則とか関係式というのを復習していきます。 [1440.92 - 1445.34] これで、教科書の第1章、第2章をカバーします。 [1449.30 - 1453.90] それではまた、熱力学の特徴について、ここで繰り返します。 [1455.30 - 1466.30] 熱力学の一番の特徴というのは、熱力学の三法則を合理として、数学に完全に閉じている理論体系だということです。 [1467.30 - 1477.30] もう少し分かりやすい言い方をすれば、熱力学三法則が破れない限り、熱力学で学んだことというのは、数学的に完全に正しいです。 [1479.30 - 1484.30] ここに、アルベルト・アインシュタインの言葉が出ていますが、 [1485.30 - 1497.30] 熱力学の法則は、他の全ての理論が変わる場合でも、普遍であることが確実である唯一の物理的法則である、という言葉があります。 [1498.30 - 1503.30] ここに、熱力学の重要な特徴というのは、完全に出ていて、 [1504.30 - 1508.30] 例えば、アインシュタインは相対性理論を、 [1510.30 - 1529.30] 提唱したり、あるいは、量子力学でも光電効果で光量子仮説などを提案して、20世紀の物理学で非常に多くの貢献と新しいアイデアを提出しています。 [1530.30 - 1536.30] 例えば、相対性理論というのは、その後の量子力学と組み合わさって、 [1536.30 - 1543.30] 電磁量子力学、あるいは相対論的量子力学という補正が入ります。 [1544.30 - 1556.30] 量子力学についても、シュレディンガー方程式は、今話をしたように相対性理論と組み合わさって、相対論的量子力学という形で修正を受けていますし、 [1557.30 - 1565.30] 最近、最新の物理学では、一般相対性理論も量子重力理論ということで、 [1566.30 - 1573.30] 補正をする必要があると考えられていて、いろいろな物理理論が提出されています。 [1574.30 - 1578.30] これらは今後、また新しい理論がどんどん出てくる可能性がありますが、 [1579.30 - 1586.30] ここで言っていることは、熱力学というのは数学的に正しいから、何があってもひっくり返ることはないということです。 [1587.30 - 1595.30] 量子論がどのように修正が加わったとしても、量子論に相対論を加えようが何をしようが、 [1596.30 - 1600.30] 数学的な体系は崩れないということです。 [1601.30 - 1607.30] というようなことで、だから何のというところはあるかもしれませんが、 [1608.30 - 1621.30] 今話をしたように、熱力学は、熱力学三法則が公理として成立する限り、つまり熱力学三法則が正しい限り、絶対に崩れない理論です。 [1622.30 - 1624.30] 三法則というのは何があったかというと、 [1624.30 - 1636.30] 第一法則はエネルギー保存の法則、第二法則はエントロピー増大の法則で、時間の流れや熱の移動方向を定義します。 [1637.30 - 1646.30] 第三法則はエントロピーに原点があるという話で、これがあらわに出てくる機会はあまりありませんので、 [1647.30 - 1652.30] 基本的にはこのエネルギー保存の法則とエントロピー増大の法則を使うことで、 [1652.30 - 1655.30] 熱力学の問題というのは基本的に解けないといけません。 [1656.30 - 1661.30] ということで、典型的な熱力学の問題の解き方ですが、 [1662.30 - 1670.30] まず数学的に完全であるということ、あと熱力学というのは、これから話をする統計力学もそうですが、 [1671.30 - 1679.30] 基本的に学部の時代に習う熱力学と統計力学というのは、平行状態だけを扱います。 [1680.30 - 1681.30] 平行状態というのはどういうことかというと、 [1683.30 - 1692.30] 平行状態では状態関数は状態量だけで決まるというルールがあります。 [1693.30 - 1704.30] そうすると、平行状態の問題というのは、最初の状態と終わりの状態の状態変数がわかっていれば、状態関数が計算できます。 [1705.30 - 1710.30] 始状態から終状態にどういうふうに変化したかということは問いません。 [1710.30 - 1714.30] というのが平行状態の重要な特徴です。 [1715.30 - 1722.30] ということで、平行状態を扱う熱力学の場合には、基本的な考え方としては、 [1723.30 - 1738.30] まず熱力学3法則、特に第1法則、第2法則を使うこと、それぞれの平行状態の熱力学変数はどういう値になっているかということを理解すること、 [1738.30 - 1751.30] 状態が変化する場合には、物質の状態方程式、例えば理想気体で言うのだったら、PVイコールNRTの関係式を使って、 [1752.30 - 1760.30] PとNとVの関係を使って、熱力学変数を変換するということが必要な場合がありますが、 [1761.30 - 1763.30] 物質の状態方程式を扱うというところで、 [1763.30 - 1770.30] その中で、測定者がどのような物質を扱う問題を今手にかけているのかということが決まります。 [1771.30 - 1779.30] 最後に、平行あるいは解約仮定と非平行、不解約仮定というのが出てきますが、 [1780.30 - 1786.30] これについては、エントロピー変化がゼロであれば平行仮定、逆に言えば平行仮定、解約仮定の問題であれば、 [1787.30 - 1791.30] エントロピー変化、データSはゼロに置いて、機械的に置いてしまえばいいです。 [1791.30 - 1799.30] 非平行、不解約仮定では、仮定が時間を経るごとに、データSは必ず増えていく、 [1800.30 - 1806.30] 変化しなくてもいいですが、変化しないか増えていくという条件が加わります。 [1807.30 - 1817.30] この条件を簡単に扱うために、適切な熱力学関数、自由エネルギーを選択すると、簡単に問題が解けることがあります。 [1818.30 - 1820.30] というのが、熱力学の問題を考えることです。 [1821.30 - 1827.30] これらの問題を考える上での基本的なルール、逆に言えばこれだけしかないです。 [1830.30 - 1838.30] ということで、熱力学というのが、変微分ばかり出てきてややこしい学問のようには思いますが、 [1839.30 - 1846.30] その中で知っていなければいけないことはそれほど多くないということを、今のところで確認できたかなと思いますが、 [1847.30 - 1850.30] ここまでのところで質問などありますか。 [1852.30 - 1865.30] それでは、内容でしたら、ここから熱力学の中で出てくる物理量のうち、 [1866.30 - 1879.30] 実は私たちは普段、普通に扱っていて疑問にも感じないけれど、実は物理的に扱おうとすると、その定義がよくわからない量として、温度があります。 [1881.30 - 1894.30] では、まず、歴史的にどういうふうに定義されてきて、今、熱力学や統計力学ではどういうふうに温度を扱っているかということを整理していきましょう。 [1894.30 - 1909.30] まず、歴史的な経緯からいけば、温度というのは、寒いとか暑いといった感覚を定量的に表すものとして導入されています。 [1910.30 - 1911.30] これは感覚的にわかりますね。 [1912.30 - 1919.30] 氷を触れば冷たいと思って温度が低いと思うし、熱湯だったら温度が高くて暑いと思う。 [1920.30 - 1923.30] だから、熱湯の方が温度が高いと思うわけです。 [1924.30 - 1939.30] では、その温度を定量的に扱う、つまり数値化するにはどうしたらいいかというと、例えばアメリカなどで使っている歌詞、英語でいうとFahrenheitという温度メモリがありますが、 [1940.30 - 1948.30] これがどうやってメモリが振られたかというのは、諸説あるという話ですが、わかりやすいところで、 [1949.30 - 1953.30] 歌詞が実験として、 [1954.30 - 1973.30] 人間が体温を100℃Fに定義して、その中を等分したということです。 [1974.30 - 1980.30] アメリカのニュースなどでは、 [1981.30 - 1983.30] 温度をよく摂取していることがわかります。 [1984.30 - 1988.30] このように、人間の体温を100℃Fに定義すると、 [1989.30 - 1991.30] その温度が高いと、 [1992.30 - 2006.30] 温度を超えると、熱がかなり高いという感覚がわかります。 [2007.30 - 2011.30] それに対して、アメリカ以外のほとんどの国では、 [2011.30 - 2015.30] 摂取温度 を使っています。 [2016.30 - 2018.30] これは科学的に定義されているもので、 [2019.30 - 2027.30] 水の凝固点を0℃として、水の沸点を100℃として、100℃分するメモリを振ったというものです。 [2028.30 - 2030.30] 正確な定義はちょっと変わっていますが、 [2031.30 - 2036.30] これで、摂取温度を理解するに十分だと思います。 [2036.30 - 2041.30] もっと昔の話をすると、 [2042.30 - 2047.30] まず、温度を定義するときに、2点の温度を決めます。 [2048.30 - 2051.30] これが2点の定義定点と書いてあるものです。 [2052.30 - 2059.30] その後は、その間を何かの方向で等分すれば、温度メモリを振れるわけです。 [2060.30 - 2064.30] 温度メモリを振る際に、最初の温度計、 [2064.30 - 2066.30] これも諸説あるらしいですが、 [2067.30 - 2073.30] ガリオガリレーが空気の熱膨張を利用して等分したという話があるそうです。 [2074.30 - 2076.30] ただ、感覚的に分かると思いますが、 [2077.30 - 2083.30] 空気の熱膨張だと、圧力等でも変わってきますから、非常に不安定で、再現性が悪くなりますので、 [2084.30 - 2093.30] その次に、レーマーは、赤ワインの熱膨張、液体を使ってもっと安定させたということだと思いますが、 [2094.30 - 2097.30] このように温度計を作っています。 [2098.30 - 2109.30] ここにいる学生さんは知らないかもしれませんが、昔の体温計というのは、水銀を中に入れて、水銀の熱膨張で体温を測っていました。 [2110.30 - 2115.30] これは、中に入っているのが液体金属なので、非常に熱膨張が安定している。 [2116.30 - 2119.30] 上に、ある程度の熱容量があるので、 [2119.30 - 2127.30] 温度上乱に対して、温度変化に対して、温度上乱に対して、安定であるということが大きな理由です。 [2128.30 - 2134.30] その後、水銀は人体に有毒であるということから、水銀を使うのをやめて、 [2135.30 - 2139.30] 何の液体か分かりませんが、温度計用の液体が使われるようになって、 [2140.30 - 2146.30] 今では電子温度計になってしまったので、そういったものが一切使われていなくなりましたので、 [2146.30 - 2154.30] こういった温度メモリをどういう風に振っているかということを直感的に感じる機会は少なくなったかもしれません。 [2155.30 - 2170.30] 今までのところは、とにかく2つの温度定点を決めて、その間を何かの方法、何かの熱膨張率を使って等分してあげるというのが、経験的な温度の定義でした。 [2171.30 - 2175.30] それだけではしかし、 [2176.30 - 2184.30] 定点の取り方と分割する物質の種類によって温度がずれてしまいます。 [2185.30 - 2192.30] 物理的な定義にはならない、物理的な定義としては非常に使いづらいものになります。 [2193.30 - 2198.30] これを打破したのがボイルシャルルで出てくるシャルルの法則です。 [2200.30 - 2205.30] シャルル、これも高校の科学物理科で出てきたはずですが、 [2206.30 - 2215.30] ボイルシャルルが発見したことは、温度を変えたときに気体の体積を測ります。 [2216.30 - 2231.30] そうすると、温度の原点をずらしてあげた温度を新たに定義すると、TとVが比例しますよという法則を実験的に発見しました。 [2232.30 - 2234.30] これがシャルルの法則です。 [2234.30 - 2242.30] そしてこの時に、摂氏温度に273.15℃を足してあげると、この関係が成立するというので、 [2243.30 - 2254.30] この摂氏温度プラス273.15℃のことを絶対温度と呼ぶようになって、物理的な定義として使われるようになりました。 [2255.30 - 2263.30] これが重要なポイントは、絶対温度がマイナスになると体積はマイナスになってしまうので、そんな温度はありえないということで、 [2264.30 - 2273.30] 温度には加減があるということが認識されたという事案でもあります。 [2274.30 - 2289.30] この後、熱力薬は発達していくわけですが、その時に熱力薬第二法則がないと、熱や温度の移動の方向というのは決められないという話が出てきます。 [2289.30 - 2301.30] そうすると、熱の移動方向を決める熱力薬関数、エントロピーをどのように決めたらいいかという話が出てきます。 [2302.30 - 2314.30] 間を全部すっ飛ばしますが、最後の結論からすると、絶対温度Tを使うと、エントロピーをT分の9と定義すると、 [2315.30 - 2318.30] 熱力薬第二法則を簡単な法則で表される。 [2319.30 - 2324.30] この後、ちょっと話をします。 [2325.30 - 2337.30] 実際には、このエントロピーというのは、絶対温度の単調増加関数であれば何でもいいので、T分の1に比例する必要はないのですが、 [2338.30 - 2348.30] このT分の1に比例するという形で温度を導入すると、この温度が絶対温度に一致するということ、エントロピーの式が非常に簡単になるということで、 [2349.30 - 2353.30] これがエントロピーの定義として使われているわけです。 [2354.30 - 2360.30] エントロピーの定義として使われているわけです。 [2361.30 - 2373.30] ということで、次。温度というのは、このようにして、最初は経験的にメモリが振られていましたが、偶然というか幸運であるところは大きいですが、 [2374.30 - 2378.30] その定義を平行移動することで、物理的に非常に意味のある絶対温度、 [2379.30 - 2388.30] に直すことができるということで、絶対温度が導入された経緯は理解してもらえたかなと思います。 [2389.30 - 2395.30] その次に、熱力学でよく分からないのが、また熱ですね。 [2398.30 - 2404.30] ということで、これも経験的に知られた現象として、 [2405.30 - 2408.30] 温度が高い物体Aと低い物体Bを接触させると、 [2409.30 - 2413.30] 温度が高い物体は冷えて、温度が低い物体は温まる。 [2414.30 - 2426.30] つまり、これが、この時に、AからBへ熱が移動して、Aは冷えて、Bは温まったという言い方をします。 [2427.30 - 2438.30] この時、重要なのが、この熱が今何かよく分かりませんが、熱が移動する方向というのは、高温の物体から低温の物体にしか移動しません。 [2440.30 - 2446.30] このようなことが、経験的に確認されていて、これが破られたことは今までないです。 [2447.30 - 2450.30] 孤立系という条件があります。 [2451.30 - 2462.30] そうすると、熱が高温から低温にしか移動しないというルールを、どこかで決める必要がありますが、これはまた後で話をしましょう。 [2463.30 - 2467.30] この時に、熱が移動したとここで書いていますが、 [2469.30 - 2474.30] 熱を量的に表したものが、熱量になります。 [2475.30 - 2491.30] 熱量というのは、具体的にはイメージしにくいものですが、1gの水の温度を1KVに上げるのに必要な熱量としてカロリーが定義されたというのは、これは覚えている人が多いのではないかと思います。 [2492.30 - 2498.30] 単位としては、カロリーを使わない、ジュールを使うことが推奨されていますが、 [2499.30 - 2508.30] ある物質の温度を何KVに上げるのに必要なエネルギーと考えれば、熱量が定義できます。 [2509.30 - 2511.30] ちょっと今、順番をひっくり返したか。 [2512.30 - 2521.30] エネルギーと言ってしまいましたが、ここで熱とエネルギーの保存則が出てきます。 [2522.30 - 2525.30] まずエネルギーの保存則として、 [2525.30 - 2533.30] 最初に認識されたのが力学的エネルギーの保存則です。 [2534.30 - 2541.30] 細かい式を追っていくことはしませんが、ニュートンの運動方程式FイコールMAを積分することで、 [2542.30 - 2554.30] 運動エネルギーと位置エネルギーの和は一定であるという力学的エネルギーの保存則が数学的に導かれるということは覚えていると思います。 [2556.30 - 2566.30] この後さらに、蒸気機関の開発等によって、熱力学的な革命が起こりますが、 [2567.30 - 2577.30] 産業革命が起こりますが、この時に例えば、力学的なエネルギーの重りを下げることによって与えて、 [2578.30 - 2584.30] その仕事をすべて液体をかき混ぜることによって、液体の温度を上げるという、 [2585.30 - 2588.30] ジュールの実験などが行われました。 [2589.30 - 2598.30] この時に、重りの定規によって入力している仕事というのは、物質の熱、つまり、 [2599.30 - 2606.30] どれだけの量の物質を何度上げたかという熱量に変換されるけれど、 [2607.30 - 2613.30] その与えた仕事と熱量というのは、 [2613.30 - 2620.30] 一定の比例定数で表されますよということがわかります。 [2621.30 - 2633.30] このことは何を言っているかというと、力学的なエネルギーと熱量、さっきのカロリーにある比例定数をかけて足し算をすると、 [2634.30 - 2640.30] 常に一定になるというエネルギー保存の法則が成立しているということです。 [2640.30 - 2647.30] これをまた言い換えると、熱量というのはエネルギーの一つの形態であるということになります。 [2648.30 - 2660.30] ということで、熱的エネルギーというのも、エネルギー保存法則の中に入れることができるということが認識されます。 [2661.30 - 2665.30] そしてこの後、熱力学で出てくる量としては、 [2666.30 - 2669.30] 仕事と熱量というのが出てきましたが、 [2669.30 - 2676.30] さらに全エネルギーは保存されるけど、仕事と熱量を与えたときに、 [2677.30 - 2685.30] 全エネルギーが保存される量として、物質には内部エネルギーと呼ばれるエネルギーが蓄えられているんだということで、 [2686.30 - 2695.30] エネルギー保存則を表現するという形で、熱力学の体系が作られていきます。 [2699.30 - 2705.30] エネルギー保存則については、ここはもう脇道にそれるのでざっといきますが、 [2706.30 - 2710.30] 電気エネルギー、電磁気、光のエネルギー、あるいは、 [2711.30 - 2722.30] 特殊相対性理論の質量エネルギーなども合わせて、これらのすべてのエネルギーを足し算してあげるとエネルギーが保存するというところまで、 [2723.30 - 2728.30] ところをプラス、もっとかな、エネルギー保存則というのは拡張されていきます。 [2729.30 - 2734.30] 現在の保存則の考え方ですが、これも余計なことなので忘れていいです。 [2735.30 - 2745.30] 物理インネーターの定理というのがありますが、物理のハミリトニアンの対称性と保存則というのが一対一に対応するという、 [2746.30 - 2750.30] これはほぼ数学の定理ですが、というのがあります。 [2751.30 - 2757.30] これを利用することによって、現在の素粒子物理とか宇宙物理の基本理論、 [2759.30 - 2765.30] このようなものが作られていますが、これについては忘れてください。 [2766.30 - 2781.30] ということで、ここから熱力薬の法則をどのように使っていくかという話について説明をしていくというか、思い出していきましょう。 [2782.30 - 2787.30] まず、熱力薬で重要なのは3つの法則。 [2789.30 - 2796.30] 1つ目は、エネルギー保存の法則と、2つ目は、エントロピー増大の法則だという説明をしました。 [2797.30 - 2806.30] この熱力薬第1法則は、熱力薬の場合にはどういうふうに表されているかということを思い出すのがここでは重要です。 [2807.30 - 2818.30] ここにまず書いてあるように、まず熱力薬では自分が興味を持っている対象、材料とかですね、 [2819.30 - 2821.30] これをKとして考えます。 [2822.30 - 2836.30] Kの外側のことを外径と呼んだり、いろんな呼び方をしますが、とにかく私たちは着目するのは、ある限られたKですね。 [2837.30 - 2844.30] このKには、今まで出てきた熱量Qとか、仕事Wをすることができます。 [2845.30 - 2847.30] また、内部エネルギーというのは実体が一体的です。 [2849.30 - 2854.30] これはよくわかりませんが、Kは内部エネルギーをため込むことができます。 [2855.30 - 2876.30] 内部エネルギーをUと表すと、そうすると、あるKに仕事Wと熱量Qを与えて、KがBの状態に変わったとき、内部エネルギーの変化量UB-UAは、外から与えた仕事Wと熱量の和に等しい、 [2877.30 - 2878.30] というのが熱力薬第1法則の仕組みです。 [2880.30 - 2881.30] このように、内部エネルギーを使って、KがBの状態を表すことができます。 [2882.30 - 2883.30] このように、内部エネルギーを使って、KがBの状態を表すことができます。 [2884.30 - 2890.30] ここでも繰り返しになりますが、熱力薬のややこしい、わかりにくいところがあります。 [2891.30 - 2897.30] 何度か出てきたように、内部エネルギーというのは出てくるけど、これ実体が何かよくわかりません。 [2898.30 - 2908.30] 実際には、統計力薬とか第一原理計算をやると、その中の原子や電子が持っている運動エネルギー、ポテンシャルエネルギーが出てきます。 [2910.30 - 2914.30] それらを全て和をとってあげると、内部エネルギーになります。 [2915.30 - 2918.30] 熱力薬の場合には、その辺の実体もよくわかりません。 [2919.30 - 2933.30] 逆に言えば、熱力薬というのは、内部エネルギーの実体を知らなくても、ここに書いてあるデルタUイコールWプラスQの関係だけで、この後の問題をすべておくことができます。 [2934.30 - 2938.30] このWというのは、外部がKに対して、KがA、Aに対して、AはA。 [2939.30 - 2946.30] 外部がKとしてする仕事をプラスとして書いています。 [2947.30 - 2957.30] 圧力PのKに対して、Kの体積をデルタVだけ変えたときの仕事というのは、マイナスがつく。 [2958.30 - 2967.30] つまり体積を減らす方向でWはプラスになりますから、Wイコール-PデルタTという式がちょくちょく出てきます。 [2967.30 - 2982.86] ということで、熱力薬の第一法則というのは、基本的にこのΔUイコールWイコールプラスQイコールマイナスPΔVプラスQの式がほとんど90%ぐらいの確率で出てきますね。 [2982.86 - 3000.22] その次、最初に説明しましたが、熱力薬というのは基本的に平行状態を扱う学問ですという話をしました。 [3001.42 - 3012.84] この平行状態の時の重要な特徴として、状態関数というのは、状態変数が与えられたら一時的に、 [3012.86 - 3017.62] 決まりますよという話をしました。 [3018.24 - 3027.44] このような平行状態で状態変数が与えられたら一時的に決まる量のことを状態量あるいは状態関数と呼びます。 [3029.46 - 3037.76] そうすると次に、状態変数としてはどういう変数を私たちは考えなければいけないのかという問題になります。 [3038.68 - 3042.76] これについても経験的にはっきりしています。 [3042.86 - 3048.82] つまり、私たちが今ここで電波とか磁場などの外場は全く考えないことをします。 [3049.16 - 3060.44] そうすると、状態変数として私たちが扱わなければいけないのは、物質の量NI、温度T、圧力P、体積V、 [3061.30 - 3071.10] この平行状態でこの4種類が全部与えられていれば、経営の状態は一時的に決まるというのが経験的に分かっていることです。 [3072.86 - 3081.90] さらに、この4種類の状態変数は独立ではなくて、自由に変えられるのは3つだけです。 [3081.90 - 3084.50] これも経験的に分かっていることです。 [3084.50 - 3093.80] だから、なんで状態変数は4種類で、そのうち自由に変えられるのは3種類なんですかという質問はありません。 [3094.66 - 3102.84] 経験的に私たちはそういうことを知っていて、それを前提にして熱力薬とか統計力薬とか、 [3102.86 - 3116.42] この4種類の状態変数がある中で、自由に変えられるのが3種類だけということは、 [3116.80 - 3127.18] 他に何かこの4種類の変数間の関係を決めている制約式があるということになります。 [3127.94 - 3130.60] この式のことを状態方程式と言います。 [3130.78 - 3132.46] 状態方程式とは、わざわざ、 [3132.86 - 3138.74] 区別しているのは、この状態方程式というのは物質の種類によって変わるからです。 [3139.52 - 3149.00] 例えば、理想気体の場合にはPVイコールNRTという形で、PVNTの関係がPVイコールNRTで制約を受けます。 [3149.00 - 3156.22] この式自体は、実在気体とかあるいは固体、液体には通用しません。 [3156.22 - 3161.58] つまり、どのような物質を扱うかによって状態方程式というのは変わってきます。 [3161.58 - 3162.58] が、 [3162.86 - 3171.40] 重要なポイントは、状態方程式によって4種の状態変数に制約が出てきて、 [3171.40 - 3178.00] 自由に変えられるのはとにかく3種類だけになりますよということです。 [3178.00 - 3182.82] ということで、熱力学の問題を考えるときに、 [3182.82 - 3186.82] この物質はどういう状態方程式が成立しているか、 [3186.82 - 3191.32] そして、この平行状態を記述するには、この3種類の、 [3191.32 - 3191.82] えー、 [3191.82 - 3192.32] うん、 [3192.32 - 3192.70] えー、 [3192.70 - 3192.82] えー、 [3192.82 - 3204.56] 状態変数のうち、どの3つを使ったら問題を簡単に解けるかということを考えるということになります。 [3204.56 - 3204.76] えー、 [3204.76 - 3206.66] この次、 [3206.66 - 3206.82] えー、 [3206.82 - 3207.60] これはあまり、 [3207.60 - 3207.86] えーと、 [3207.86 - 3208.98] 重要ではありませんが、 [3208.98 - 3211.88] 一般的に物理では出てくる概念なので、 [3211.88 - 3214.26] これも思い出しておきましょう。 [3214.26 - 3214.42] えー、 [3214.42 - 3215.54] 試料変数、 [3215.54 - 3215.72] えー、 [3215.72 - 3217.92] 試協変数ですね。 [3217.92 - 3218.08] えー、 [3218.08 - 3220.88] 試料変数っていうのはどういうものかっていうと、 [3220.88 - 3221.08] えー、 [3221.08 - 3222.44] 物理量のうち、 [3222.44 - 3222.66] えー、 [3222.66 - 3227.50] 同じ状態の物体2つを合体させると2倍になる量。 [3227.50 - 3228.20] えー、 [3228.20 - 3229.62] 試協変数というのは、 [3229.62 - 3234.66] 同じ状態の物体をいくつ合体させようが変わらない量です。 [3234.66 - 3234.82] えー、 [3234.82 - 3235.34] ということで、 [3235.34 - 3236.34] 試料変数っていうのは、 [3236.34 - 3236.76] 例えば、 [3236.76 - 3237.26] 体積、 [3237.26 - 3238.46] エントロピー、 [3238.46 - 3238.76] えー、 [3238.76 - 3239.66] 熱力薬、 [3239.66 - 3240.98] 適エネルギー、 [3240.98 - 3241.16] えー、 [3241.16 - 3244.02] 自由エネルギーなどがありますね。 [3244.02 - 3244.18] えー、 [3244.18 - 3246.68] それに対して温度や圧力というのは、 [3246.68 - 3246.98] えーと、 [3246.98 - 3248.00] 物体の大きさ、 [3248.00 - 3248.22] えー、 [3248.22 - 3252.20] 数が2倍になったからといって変わるわけでもありませんから、 [3252.20 - 3252.50] 試協変数、 [3252.50 - 3254.12] 資料変数になります。 [3254.12 - 3254.42] えー、 [3254.42 - 3254.72] 資料、 [3254.72 - 3255.00] えー、 [3255.00 - 3258.06] 資料変数と試協変数の関係ですが、 [3258.06 - 3258.36] えー、 [3258.36 - 3258.78] 例えば、 [3258.78 - 3260.50] エネルギーというのは、 [3260.50 - 3260.84] えー、 [3260.84 - 3261.90] 試協変数にな、 [3261.90 - 3262.22] あ、 [3262.22 - 3262.90] 資料変数、 [3262.90 - 3263.26] えー、 [3263.26 - 3264.30] になるというのは、 [3264.30 - 3264.78] これは、 [3264.78 - 3265.14] えー、 [3265.14 - 3267.34] 直感的にも理解できると思います。 [3267.34 - 3267.60] えー、 [3267.60 - 3268.12] そうすると、 [3268.12 - 3268.98] エネルギーを、 [3268.98 - 3271.50] ある物理量2つの積で表すとすると、 [3271.50 - 3272.74] その積というのは、 [3272.74 - 3273.18] 必ずし、 [3273.18 - 3275.90] 量変数かける試協変数の形になりますね。 [3275.90 - 3276.24] えー、 [3276.24 - 3276.64] ということで、 [3276.64 - 3277.14] エネルギー、 [3277.14 - 3277.44] えー、 [3277.44 - 3278.04] エネルギーの、 [3278.04 - 3278.46] えー、 [3278.46 - 3281.06] 自由エネルギーに出てくる項っていうのは、 [3281.06 - 3281.40] えー、 [3281.40 - 3283.06] PVという項だったり、 [3283.06 - 3283.56] あとは、 [3283.56 - 3284.56] 資料変数として、 [3284.56 - 3285.06] S、 [3285.06 - 3286.06] エントロピーと、 [3286.06 - 3287.06] 試協変数として、 [3287.06 - 3288.06] 温度Tの、 [3288.06 - 3288.42] えー、 [3288.42 - 3288.82] 同、 [3288.82 - 3291.06] 積であるSTの形で入ってきますし、 [3291.06 - 3291.50] えー、 [3291.50 - 3292.86] 物質量に対する、 [3292.86 - 3293.26] えー、 [3293.26 - 3294.26] 試協変数としては、 [3294.26 - 3297.26] 化学ポテンシャルというものが出てあったということを、 [3297.26 - 3300.06] 名前は覚えていてくれるかなと思いますが、 [3300.06 - 3300.46] えー、 [3300.46 - 3301.86] 物質量に対する、 [3301.86 - 3302.36] えー、 [3302.36 - 3303.36] 試協変数としては、 [3303.36 - 3306.36] 化学ポテンシャルというものが出てあったということを、 [3306.36 - 3308.36] 名前は覚えていますが、 [3308.36 - 3308.86] えー、 [3308.86 - 3312.36] 物質量に関わるエネルギーに対応する量としては、 [3312.36 - 3312.86] えー、 [3312.86 - 3315.36] 物質量×化学ポテンシャルという形で、 [3315.36 - 3317.36] 自由エネルギーに入ってきます。 [3317.36 - 3317.86] えー、 [3317.86 - 3319.36] ということで、 [3319.36 - 3319.86] えー、 [3319.86 - 3321.86] 他の力学理論でもそうですが、 [3321.86 - 3322.36] えーと、 [3322.36 - 3323.36] 基本的には、 [3323.36 - 3323.86] えーと、 [3323.86 - 3324.36] えー、 [3324.36 - 3326.36] 物理の方程式っていうのは、 [3326.36 - 3326.86] えー、 [3326.86 - 3327.36] 試協変数の、 [3327.36 - 3328.36] であるエネルギー、 [3328.36 - 3329.36] あるいは、 [3329.36 - 3330.86] ハミルトニアンを扱いますが、 [3330.86 - 3332.36] そのハミルトニアンっていうのは、 [3332.36 - 3332.86] えー、 [3332.86 - 3334.86] 資料変数と試協変数の、 [3334.86 - 3335.36] えーと、 [3335.36 - 3335.86] えーと、 [3335.86 - 3337.36] 積になっているということが、 [3337.36 - 3337.86] えー、 [3337.86 - 3338.36] ひ、 [3338.36 - 3338.86] ひ、 [3338.86 - 3341.36] 非常に一般的な形になります。 [3341.36 - 3341.86] えー、 [3341.86 - 3343.36] この時に、 [3343.36 - 3343.86] えー、 [3343.86 - 3345.36] 対になっている変数同士を、 [3345.36 - 3347.86] 強弱な物理量と言います。 [3347.86 - 3348.36] ので、 [3348.36 - 3348.86] えー、 [3348.86 - 3351.36] 体積に対する強弱な、 [3351.36 - 3351.86] えー、 [3351.86 - 3352.86] 変数というのは、 [3352.86 - 3353.86] 圧力。 [3353.86 - 3354.36] えー、 [3354.36 - 3357.36] エントロピーに対する強弱な、 [3357.36 - 3357.86] えー、 [3357.86 - 3358.36] 変数というのは、 [3358.36 - 3359.86] 温度っていうことになります。 [3359.86 - 3360.36] まあ、 [3360.36 - 3360.86] この辺は、 [3360.86 - 3361.36] あの、 [3361.36 - 3362.86] 物理でよく出てくる、 [3362.86 - 3363.36] えー、 [3363.36 - 3363.86] 資料変数、 [3363.86 - 3364.86] 試協変数と、 [3364.86 - 3365.36] えー、 [3365.36 - 3368.36] 強弱という言葉でよく出てくるので、 [3368.36 - 3369.36] ここで紹介したい、 [3369.36 - 3369.86] えー、 [3369.86 - 3370.36] えーと、 [3370.36 - 3371.36] しましたが、 [3371.36 - 3371.86] えー、 [3371.86 - 3372.86] 今後の話にそれほど、 [3372.86 - 3373.36] えーと、 [3373.36 - 3373.86] 重要、 [3373.86 - 3375.36] 重要な話ではないので、 [3375.36 - 3376.36] 忘れてしまっても、 [3376.36 - 3376.86] えー、 [3376.86 - 3379.86] 結構です。 [3379.86 - 3380.36] さて、 [3380.36 - 3380.86] えー、 [3380.86 - 3382.36] 状態変数というのは、 [3382.36 - 3383.36] 4種類あります。 [3383.36 - 3383.86] えー、 [3383.86 - 3385.86] そのうちの3種類だけは、 [3385.86 - 3386.36] 自由、 [3386.36 - 3386.86] 自由に変え、 [3386.86 - 3388.36] 変えられるので、 [3388.36 - 3388.86] えー、 [3388.86 - 3390.36] 物質ごとに、 [3390.36 - 3390.86] えー、 [3390.86 - 3392.36] 状態方程式、 [3392.36 - 3393.86] というのがあるんですよ、 [3393.86 - 3394.86] という話をしました。 [3394.86 - 3395.36] えー、 [3395.36 - 3398.36] これが理想気体の状態方程式の場合の、 [3398.36 - 3399.36] 場合には、 [3399.36 - 3400.36] ボイルの法則と、 [3400.36 - 3401.86] シャルの法則を合わせた、 [3401.86 - 3403.36] ボイルシャルの法則から、 [3403.36 - 3404.36] えー、 [3404.36 - 3405.36] 理想気体の、 [3405.36 - 3405.86] えー、 [3405.86 - 3406.36] 状態方程式、 [3406.36 - 3409.36] PVイコールNRTというのが出てくるということは、 [3409.36 - 3409.86] えーと、 [3409.86 - 3410.36] これは、 [3410.36 - 3411.36] OKですね。 [3411.36 - 3415.86] えー、 [3415.86 - 3416.86] 理想気体、 [3416.86 - 3417.36] えーと、 [3417.36 - 3418.36] ここで出てきてますが、 [3418.36 - 3419.36] この言葉は、 [3419.36 - 3419.86] えーと、 [3419.86 - 3421.36] この後も何回も出てくるので、 [3421.36 - 3421.86] ちょっと、 [3421.86 - 3422.36] えーと、 [3422.36 - 3424.86] おさらいをしておきましょう。 [3424.86 - 3425.36] まず、 [3425.36 - 3425.86] えーと、 [3425.86 - 3427.86] 理想気体の重要な特徴として、 [3427.86 - 3430.86] こちらから先に来たほうが良かったですね。 [3430.86 - 3431.36] えー、 [3431.36 - 3433.36] 理想気体を構成している原子や分子は、 [3433.36 - 3435.86] お互いに相互作用をしません。 [3435.86 - 3436.86] どういうことかっていうと、 [3436.86 - 3437.36] お互いにそう、 [3437.36 - 3437.86] えーと、 [3437.86 - 3439.86] 衝突することもないし、 [3439.86 - 3442.86] 引力とか積力を発することもありません。 [3442.86 - 3443.36] えー、 [3443.36 - 3443.86] さらに、 [3443.86 - 3444.36] それらの、 [3444.36 - 3444.86] えーと、 [3444.86 - 3445.36] えー、 [3445.36 - 3445.86] 体積は、 [3445.86 - 3446.36] えーと、 [3446.36 - 3446.86] 0と、 [3446.86 - 3447.36] えーと、 [3447.36 - 3447.86] 考える、 [3447.86 - 3448.36] えーと、 [3448.36 - 3448.86] いうことで、 [3448.86 - 3449.36] 理想気体、 [3449.36 - 3449.86] えーと、 [3449.86 - 3450.36] を、 [3450.36 - 3450.86] 扱いますので、 [3450.86 - 3451.36] えーと、 [3451.36 - 3451.86] この前提があると、 [3451.86 - 3452.86] いろいろな、 [3452.86 - 3453.36] えー、 [3453.36 - 3455.36] 理論の計算が簡単になります。 [3455.36 - 3455.86] ので、 [3455.86 - 3457.36] 後半の伊沢先生のところでは、 [3457.36 - 3457.86] えー、 [3457.86 - 3458.86] 理想ボーズ気体、 [3458.86 - 3459.36] とか、 [3459.36 - 3460.36] 理想フェルミ気体、 [3460.36 - 3460.86] えー、 [3460.86 - 3461.36] など、 [3461.36 - 3461.86] を、 [3461.86 - 3462.86] 扱うことになりますが、 [3462.86 - 3463.36] えーと、 [3463.36 - 3463.86] その時に重要な、 [3463.86 - 3464.36] えー、 [3464.36 - 3464.86] ポイントも、 [3464.86 - 3465.36] えーと、 [3465.36 - 3465.86] 電子間に相互作用、 [3465.86 - 3466.36] 電子とか、 [3466.36 - 3466.86] えーと、 [3466.86 - 3467.36] フォトン、 [3467.36 - 3468.36] ポノンの間に相互作用がない、 [3468.36 - 3469.36] ということが前提に、 [3469.36 - 3469.86] えー、 [3469.86 - 3470.36] な、 [3470.36 - 3470.86] えー、 [3470.86 - 3471.36] 出てきます。 [3471.36 - 3471.86] えーと、 [3471.86 - 3472.36] えーと、 [3472.36 - 3472.86] えーと、 [3472.86 - 3473.36] えーと、 [3473.36 - 3473.86] えーと、 [3481.86 - 3482.40] えーと、 [3493.52 - 3494.02] えーと、 [3494.02 - 3494.64] えーと、 [3494.64 - 3495.40] えーと、 [3496.40 - 3497.96] えーと、 [3499.48 - 3500.24] えーと、 [3500.24 - 3502.74] えーと、 [3503.84 - 3505.80] えーと、 [3508.86 - 3510.18] えーと、 [3511.36 - 3511.68] えーと、 [3511.68 - 3511.86] えーと、 [3511.86 - 3520.48] 体式あるという項を入れてPVイコールNRTの関係式を補正してあげると [3520.48 - 3527.28] 機体から機体への相対因が説明できるようになりますとかいう話が出てきたのを覚えているかもしれませんが [3527.28 - 3532.24] これについてはまた興味があったら自分で調べ直してくださいな [3532.24 - 3543.76] 何枚かのスライドで実際のファンデアワールス機体の計算例等を書いてあります [3543.76 - 3550.20] 状態方程式については今機体の話だけでしたが [3550.20 - 3554.14] もちろん個体についても状態方程式ありますし [3554.14 - 3557.44] 個体といってもいろんな個体ありますね [3557.44 - 3560.32] 金属 セラミックス ゴム プラスチック [3560.32 - 3562.16] それぞれによって [3562.16 - 3562.22] 機体の状態方程式が変わると [3562.24 - 3565.64] 状態方程式自身が違うこともあるし [3565.64 - 3569.92] 似たような物質だと状態方程式の中に出てくる定数が [3569.92 - 3572.74] 物質定数として違っているという場合もありますが [3572.74 - 3580.88] いずれにしてもきちんと物質の個性を反映して問題を解くためには [3580.88 - 3584.82] 状態方程式を知っていないといけません [3584.82 - 3589.08] さて次 [3589.08 - 3591.76] 熱力薬 [3591.76 - 3592.16] 熱力薬 [3592.16 - 3593.76] ではよく [3593.76 - 3596.90] KAとKBが接触して [3596.90 - 3601.88] お互いに平行状態にあるという言い方をします [3601.88 - 3606.82] じゃあこの平行状態というのはどういう状態なのかというと [3606.82 - 3613.02] 基本的にこの3つの条件が成立している場合を [3613.02 - 3616.06] KAとKBは平行にあるといいます [3616.06 - 3620.62] さっき熱平行状態にあると注意かけましたが [3620.62 - 3621.64] あれは正確ではないですね [3621.64 - 3625.66] 熱平行というのはこの平行状態の条件のうちの一つです [3625.66 - 3631.44] 熱的平行というのはKAとKBの温度が同じであるということ [3631.44 - 3634.66] 2つ目の条件 [3634.66 - 3639.32] 力薬的平行というのはKAとKBの圧力が同じであるということです [3640.60 - 3643.00] 3つ目の科学的平行というのは [3643.00 - 3646.94] KAとKBの化学ポテンシャルが同じである [3646.94 - 3650.26] というこの3つの条件が満たされたときに [3650.26 - 3650.76] KAとKBの圧力は同じといいます [3650.76 - 3650.92] 3つの条件が確立したときに [3650.92 - 3651.10] KAとKBの温度が同じであるということです [3651.10 - 3659.86] kb は平行であると言います 言い方を変えればテストの問題で経営と kb が平行である [3659.86 - 3668.62] 平行にあると書いてある場合には即座に8 ta コール tvp a コール tv 見え コールに8 [3668.62 - 3677.90] mew b という関係し大かきっく出すところから問題を解くことが問題を解くことが 始まります [3677.90 - 3686.78] ということでここまでのところで8並行 8熱力薬というのは並行状態は使う [3686.78 - 3693.50] 学問だっていうこと そして並行状態で問題に出てきた場合には8どういう [3693.50 - 3701.34] 関係式が最初に8すぐに8機械的に書き出すことができるかという話をしていき ました [3701.34 - 3705.70] ここまでのところは大丈夫ですかね [3706.40 - 3707.54] でその次の [3707.54 - 3707.90] えっと [3707.90 - 3710.60] また大問題があります [3710.60 - 3720.60] 並行状態だけの議論をしてしまうと a 並行状態っていうのはその状態でも平行にある今言い方難しいですね [3720.60 - 3726.14] ので変化しません ところが私たちはある [3726.14 - 3737.54] a の状態をある状態からある状態に変化させたときにどういうふうに変わってその変化 ということがどういうふうへとどういうふうに測定で引っかかるとかぶっどういうふうに物性 [3737.54 - 3741.98] 不正として外に出てくるかということが重要なわけですというか [3741.98 - 3747.80] 変化しないものの調査 研究なんかしても何の役にも立てないですね [3747.80 - 3752.36] ということで 変化している状態っていうのを考えなきゃいけません [3752.36 - 3757.28] が ネトリケアクでは基本的に平行状態しか使えないので [3757.28 - 3763.24] ここで非常に言葉上のトリックを導入します [3763.24 - 3771.16] 経営をある状態からある状態に変化させていきますが [3771.16 - 3779.00] その変化をしている過程では 平行状態を満たしながら変化しているという [3779.00 - 3784.50] 非常にわけわかんないというか そんな状況があるのかっていう [3784.50 - 3790.70] 過程の上で変化をしているということを考えます [3790.70 - 3793.02] このような過程のこと [3793.02 - 3793.22] このような過程のことを考えます [3793.24 - 3795.24] これを純正的過程と言います [3795.24 - 3801.58] 元々の前提条件を考えていただければわかるように [3801.58 - 3807.52] この純正的過程っていうのは 経営の変化が過逆的であるっていうこと [3807.52 - 3813.28] 過逆的であるっていうことは 経営全体のエントロピーは増えていないから [3813.28 - 3821.48] デルタSはゼロなんだっていうことを これも機械的に示しています [3823.24 - 3831.16] この純正的過程っていうのは ある状態から別の状態に非常にゆっくりと変化させれば [3831.16 - 3837.88] そういう状態が実現できるということを 熱力薬の教科書には必ず書いてあります [3837.88 - 3842.02] が 実際にはこのような [3842.02 - 3850.78] 平行状態を保ったままゆっくり変化させるという変化をさせた場合 [3850.78 - 3853.02] 無限大の時間がかかっても [3853.24 - 3857.62] 必要状態には達しないということが確認されていますので [3857.62 - 3862.06] あくまでもこの純正的過程とか 簡約過程っていうのは [3862.06 - 3864.62] 言葉の上でのレトリックにはなりますが [3864.62 - 3870.40] 思考実験として考える場合には 非常に重要な概念になりますので [3870.40 - 3874.12] さっきも言ったように 純正的過程というのは [3874.12 - 3880.52] とにかく熱力薬では平行状態しか使えない [3880.52 - 3883.16] そして平行状態だけは使って [3883.16 - 3889.00] 状態の変化を扱う上で有効な考え方なんだというふうに [3889.00 - 3890.16] 割り切ってください [3890.16 - 3897.00] この次は [3897.00 - 3901.08] まあいいかな [3901.08 - 3903.24] そうすると [3903.24 - 3907.56] Kが [3907.56 - 3911.46] Kというか ここでは物体Bにしてますね [3911.46 - 3912.96] 物体Bが [3912.96 - 3913.14] Kが [3913.16 - 3923.16] 純正的過程で外径Aから仕事W 熱量Qを非常に小さい量でゆっくりと与えられた場合 [3923.16 - 3930.36] 物体Bの内部エネルギーの変化 DUっていうのは [3930.36 - 3939.66] 外径から与えられた微小仕事デルタWと微小熱量デルタQの和であるというのは [3939.66 - 3942.86] これが熱力薬第一法則ですね [3943.16 - 3953.16] ここでDとデルタの使い分けについて説明すると [3953.16 - 3957.34] Dっていうのは数学的な微分記号です [3957.34 - 3960.12] 数学的な微分記号ですから [3960.12 - 3964.76] 主状態と主状態が決まっていたら [3964.76 - 3967.54] その数学的な微分っていうのは [3967.54 - 3969.94] 完全に定義されてなきゃいけない [3971.86 - 3972.26] ので [3972.26 - 3972.94] DUっていうのは [3973.16 - 3978.12] 平行状態の始状態と終状態に対して [3978.12 - 3984.46] 状態変数あるいは状態量の微小変化のことを [3984.46 - 3988.82] 微分記号Dで表すことができるということです [3988.82 - 3994.64] それに対して仕事とか熱量の与え方というのは [3994.64 - 3998.02] 変化の過程に依存するので [3998.02 - 4004.78] 同じ始状態と終状態が同じであったとしても [4004.78 - 4007.88] デルタWとデルタQが同じであるとは限りません [4007.88 - 4010.68] つまり数学的な微分量としては定義できないので [4010.68 - 4018.80] これをデルタと表すということはよく言われています [4018.80 - 4022.96] また内部エネルギーも平行状態 [4022.96 - 4026.64] 純正的過程でなければ [4026.64 - 4028.00] 状態量にならないので [4028.02 - 4031.84] 非改悪過程の場合には [4031.84 - 4034.80] DUではなくてデルタUにしたりというのが [4034.80 - 4037.70] 厳密というのがいいかどうかともかくとして [4037.70 - 4040.58] そういう記号の使い分けがされます [4040.58 - 4043.76] この講義の中で扱う上では [4043.76 - 4048.62] Dと出てきたら状態量の微分量だと考えてもらって [4048.62 - 4052.32] デルタというのは状態量ではないというふうに [4052.32 - 4054.14] 理解してもらえればいいです [4054.14 - 4056.58] それ以外のところは何も気にせずに [4056.58 - 4058.00] ごちゃ混ぜにしてもらってもらってもらえればいいです [4058.02 - 4058.40] それ以外のところは何も気にせずにごちゃ混ぜにして [4058.40 - 4059.94] 話を進めていっても問題ない [4059.94 - 4066.46] 例えばピストンを考えて [4066.46 - 4072.80] このピストンの壁を徐々に動かしていくということを考えます [4072.80 - 4074.22] これがこのか [4074.22 - 4081.44] この時のデルタWというのは [4081.44 - 4086.14] 圧力が体積変化に及ぼしている仕事だけなので [4086.14 - 4087.88] デルタWを動かしていくということは [4087.88 - 4088.00] このように動かしていくということを考えます [4088.02 - 4118.00] このように動かしていくということは [4118.00 - 4119.94] 動かしていくというのはあくまでも頭の中で [4119.94 - 4121.60] こういう [4121.60 - 4123.60] 過逆過程を考えると [4123.60 - 4125.92] 熱力薬の問題を解くのに非常に便利なんだ [4125.92 - 4127.36] という程度に [4127.36 - 4130.50] 思い出してくれれば十分かなと思います [4130.50 - 4135.30] この後は [4135.30 - 4136.94] 教科書の方では [4136.94 - 4139.02] 1.5章で低積比熱 [4139.02 - 4142.44] 1.5章 [4142.44 - 4144.14] あと低圧比熱 [4144.14 - 4145.34] なんか出てきますが [4145.34 - 4147.98] これについての細かい説明を [4148.00 - 4151.42] することはこの後はあんまり関係ないというか [4151.42 - 4154.78] 統計力学でも低積比熱 [4154.78 - 4157.32] 低圧比熱の話は出てきますが [4157.32 - 4160.12] その時に振り返ってみればいいと思うので [4160.12 - 4164.54] ここでは飛ばしていきますね [4164.54 - 4166.76] さっき話をしたのが [4166.76 - 4168.48] 純正的過程の話でしたが [4168.48 - 4171.12] ここでまたよく似た言葉で [4171.12 - 4175.48] 過逆過程と不過逆過程について [4175.48 - 4177.82] 整理しておきましょう [4178.00 - 4183.00] これも非常に表現が曖昧というか [4183.00 - 4184.82] 概念自体が曖昧なので [4184.82 - 4187.94] 実は過逆過程と不過逆過程が [4187.94 - 4190.20] 必ずしも明確に区別できるかというと [4190.20 - 4193.08] そうではないケースが出てきますが [4193.08 - 4199.34] これも人間から見た直感的な説明ですが [4199.34 - 4200.90] 過逆過程というのは [4200.90 - 4203.18] 時間の流れを逆にしても [4203.18 - 4205.76] 実現可能な現象のことを [4205.76 - 4207.92] 過逆過程と言うんですよというのは [4207.92 - 4211.68] この安倍先生の教科書の説明だと思います [4211.68 - 4213.42] 時間の流れを逆にするっていうのは [4213.42 - 4216.82] どういうことかっていうと [4216.82 - 4218.88] ある物理現象を動画で撮って [4218.88 - 4221.24] それを逆回しした時に [4221.24 - 4224.38] 不自然じゃないっていう意味ですね [4224.38 - 4226.74] この不自然じゃないっていうのが [4226.74 - 4228.32] 非常に曖昧で [4228.32 - 4230.36] 不自然か不自然じゃないかっていうのは [4230.36 - 4236.60] 人間の観念 考え方とか [4236.60 - 4237.82] 経験によるときに [4237.82 - 4239.14] そういうところが多いんですが [4239.14 - 4241.22] その辺はちょっとここでは [4241.22 - 4242.98] 勘弁しておいてください [4242.98 - 4245.36] 逆に不可逆過程というのは [4245.36 - 4247.86] 動画を逆回したら [4247.86 - 4249.70] そんなこと絶対起こらないだろう [4249.70 - 4252.32] と思うようなものが不可逆過程 [4252.32 - 4253.58] どんなものがあるかっていうと [4253.58 - 4257.94] 例えば水にインクを一滴落としたら [4257.94 - 4259.80] それは拡散していきます [4259.80 - 4261.26] 拡散していく過程っていうのは [4261.26 - 4263.14] 私たちはそうだろうと思うわけですが [4263.14 - 4265.82] これが動画を逆回転させて [4265.82 - 4267.00] 拡散したインクが [4267.00 - 4267.62] 一点に集まっていくというのは [4267.62 - 4269.02] 水にインクが集まって水滴に戻ったら [4269.02 - 4270.44] そんなことはあり得ないだろうって [4270.44 - 4271.62] 思うわけですね [4271.62 - 4275.26] これが不可逆過程 [4275.26 - 4277.68] ということで [4277.68 - 4280.62] ちょっと申し訳ないんですが [4280.62 - 4282.72] 可逆過程と不可逆過程を [4282.72 - 4284.52] 見た目で区別するのは [4284.52 - 4287.00] 非常に難しいので [4287.00 - 4289.82] ここではこの程度の説明に [4289.82 - 4291.32] 留めておきます [4291.32 - 4293.16] 最終的には [4293.16 - 4295.98] 結局エントロピーが増えない [4295.98 - 4297.46] デルタSが0だったら [4297.46 - 4299.00] 可逆過程 [4299.00 - 4300.36] デルタSが増えたら [4300.36 - 4302.54] 不可逆過程になるというのが [4302.54 - 4307.56] 熱力学的にははっきりした [4307.56 - 4311.02] 区別ができる方法ですが [4311.02 - 4313.96] これ自体はトートロジーになっちゃいます [4313.96 - 4318.06] 要は循環理論になってしまうので [4318.06 - 4319.12] それがいいかどうかは [4319.12 - 4323.14] ともかくちょっと微妙なところはありますが [4323.14 - 4326.18] 不可逆過程っていうのは [4326.18 - 4327.46] そういうものだと思っていますが [4327.46 - 4329.46] これを考えてください [4329.46 - 4331.22] そうすると [4331.22 - 4333.76] 不可逆過程で重要な現象には [4333.76 - 4336.06] どのようなものがあるかっていうと [4336.06 - 4337.80] 例えば熱が発生して [4337.80 - 4340.18] 熱が温度が高いところから [4340.18 - 4342.76] 低いところに移動する [4342.76 - 4344.58] これは逆の過程は起こらない [4344.58 - 4346.72] っていうことを私たちは知っていますし [4346.72 - 4348.52] そもそもそれが [4348.52 - 4352.12] 熱力学第二法則が必要であった理由ですから [4352.12 - 4356.14] これは明確な不可逆過程だということは分かります [4356.14 - 4357.46] 水中のインクの拡散も [4357.46 - 4359.52] 不可逆過程ですよね [4359.52 - 4363.70] あと熱が高いところから [4363.70 - 4365.14] 温度が高いところから [4365.14 - 4367.22] 低いところに移動するだけではなくて [4367.22 - 4369.10] 例えば摩擦のような形で [4369.10 - 4373.76] 運動エネルギーが別の形態のエネルギーや熱に変化する [4373.76 - 4376.78] これも逆には起こらないですよね [4376.78 - 4380.24] 摩擦によって発生した熱が [4380.24 - 4383.52] 今度摩擦を発生した物体に戻ってきて [4383.52 - 4387.30] それが物体の運動エネルギー [4387.46 - 4390.88] に戻ってくるっていうことは起こらないわけです [4390.88 - 4393.66] というようなことで不可逆過程っていうのは [4393.66 - 4394.48] たくさんあるというか [4394.48 - 4397.28] 一般私たちの周りにある現象っていうのは [4397.28 - 4403.72] ほとんど不可逆過程になります [4403.72 - 4407.18] で教科書2.1章では [4407.18 - 4410.58] 観薬過程と不観薬過程の区別の仕方を [4410.58 - 4415.30] もう一つ別の説明の仕方をしてます [4415.30 - 4417.32] 着目してる系 [4417.32 - 4421.84] という系が状態1から状態2に変わって [4421.84 - 4426.12] それが状態1の状態に戻ってくるということを考えます [4426.12 - 4429.32] この時系の状態が変わってるので [4429.32 - 4434.82] 系の外形も当然変化するわけですが [4434.82 - 4439.94] 系の状態が1から2そして2から1へと戻ってきた時に [4439.94 - 4443.72] 系の外形の状態が元の2に戻ったら [4443.72 - 4446.52] これは可逆過程です [4447.32 - 4449.44] そうではなくて [4449.44 - 4454.02] 系の状態は1から2に変化して2から1に戻ってるけど [4454.02 - 4458.54] 系の外形の状態というのが最初の状態と違います [4458.54 - 4465.00] そうするとこの外形の状態が違うということを区別することによって [4465.00 - 4470.40] この過程っていうのは不可逆過程であるということが判断できます [4470.40 - 4476.48] ということが教科書の2.1章に書いてあります [4476.48 - 4477.20] まあ [4477.20 - 4478.12] というようなことで [4478.12 - 4483.12] 可逆過程かどうかを区別しなければいけない状況って [4483.12 - 4484.68] そんなに多くはないんですが [4484.68 - 4487.74] というのは試験問題であれば [4487.74 - 4490.72] 最初に純正的過程か可逆過程かっていうことは [4490.72 - 4493.52] 問題の前提として与えられてるから [4493.52 - 4496.38] 私たちが扱う現実の問題については [4496.38 - 4499.26] ほとんどの場合は不可逆過程 [4499.26 - 4504.92] 可逆過程と近似できるんだったら [4504.92 - 4507.04] その近似を先に与えてるんですけれども [4507.04 - 4507.12] その近似を先に与えてるんですけれども [4507.12 - 4507.18] その近似を先に与えてるんですけれども [4507.20 - 4519.78] それぞれを区別するルールというのをいくつか紹介しました [4519.78 - 4525.80] さてここからがネトリキアク第2法則 [4525.80 - 4529.22] エントロピー増大の法則の話になっていきます [4529.22 - 4531.58] そもそもの問題として [4531.58 - 4535.24] なんでエントロピーなんていうものが必要になったか [4535.24 - 4537.18] そしてエントロピーという関数形が必要になったか [4537.20 - 4542.32] なんでT分のデルタQという形になったのかということを [4542.32 - 4546.20] ちょっと待ってね [4546.20 - 4548.36] まだ時間ある [4548.36 - 4549.88] ということで [4549.88 - 4554.50] ここでまた歴史を [4554.50 - 4558.88] 蒸気機関とネトリキアクが発達した時代に戻ります [4558.88 - 4564.32] これも名前には聞き覚えある人もいるかもしれませんが [4564.32 - 4567.12] クラウジウスの原理とトムソンの原理というのがあります [4567.12 - 4574.00] 何度も話をしてきましたが [4574.00 - 4578.54] ネトリキアク第1法則はエネルギー保存の法則で [4578.54 - 4581.76] これは力学的なエネルギー保存の法則だったら [4581.76 - 4585.14] ニュートンの運動方程式FイコールMから数学的に出てきます [4585.14 - 4591.94] これにプラス熱量とエネルギーの透過性を使って [4591.94 - 4597.10] 熱エネルギーを加えたエネルギー保存の法則で [4597.12 - 4599.50] この2つの法則がネトリキアクの第1法則になるわけで [4599.50 - 4604.14] ここについては何の問題もないと思いますが [4604.14 - 4607.10] 今まで話をしてきたように [4607.10 - 4612.70] 熱は温度が高い物体から温度が低い物体の方向にしか流れない [4612.70 - 4616.68] という絶対的な経験的事実を [4616.68 - 4620.16] これでは説明することができません [4620.16 - 4623.90] 今話をしたのが熱伝導の負荷逆性ですね [4623.90 - 4626.24] この熱伝導の負荷逆性を [4626.24 - 4626.90] えーと [4626.90 - 4628.60] 異なる表現で [4628.60 - 4628.90] えーと [4628.90 - 4629.96] 表現したのが [4629.96 - 4633.24] クラウジウスの原理とかトムソンの原理ですね [4633.24 - 4637.02] ここで原理と書いてあるのは [4637.02 - 4641.30] 物理的数学的な根拠があるわけではないけど [4641.30 - 4644.00] これを原理として認めないと [4644.00 - 4649.24] 熱伝導の熱が絡む色々な現象を説明できないから [4649.24 - 4651.78] ここでは原理と呼んでいます [4651.78 - 4654.02] クラウジウスの原理っていうのは [4654.02 - 4656.02] 熱は低温部から高温部へ [4656.02 - 4658.52] 自発的には移動しない [4658.52 - 4659.22] えーということです [4659.22 - 4660.22] まあえーと [4660.22 - 4662.32] そのまんまです [4662.32 - 4665.44] えートムソンの原理っていうのは少しもじってあって [4665.44 - 4668.14] 熱の全ては自発的な [4668.14 - 4672.08] えー自発的には力学的な仕事に変わらない [4672.08 - 4676.88] つまり熱のエネルギーを力学的な仕事に100%変えることはできない [4676.88 - 4678.04] っていう言い方をしてます [4678.04 - 4679.40] これ実はえーと [4679.40 - 4681.36] エントロピーと自由エネルギーを通すと [4681.36 - 4683.90] 同じことを言ってるということは分かりますが [4683.90 - 4685.94] えーこのようなクラウジウスの原理とか [4685.94 - 4687.32] トムソンの原理というのがないと [4687.32 - 4688.32] えーと [4688.32 - 4693.00] が成立しているっていうことが前提にあって [4693.00 - 4696.30] そうするとエネルギー保存の法則以外に [4696.30 - 4702.72] えー熱の移動を支配する未知の法則があるんだと [4702.72 - 4706.70] じゃあその法則っていうのはどうやって数式化して [4706.70 - 4713.54] 熱力学に取り込んでいけるかっていうのが次の問題になります [4713.54 - 4715.02] えーということで [4715.02 - 4715.62] えー [4715.62 - 4717.12] このようなえーと [4717.12 - 4718.72] 熱の移動をえーと [4718.72 - 4723.46] 支配するえー状態量をエントロピーと呼んで [4723.46 - 4724.50] 次の問題としては [4724.50 - 4726.34] このエントロピーのえーと [4726.34 - 4732.72] 関数形ってのはどういう関数形なんだっていうことになります [4732.72 - 4739.42] まず熱は自発的には高温から低温にしか移動しないえーという条件から [4739.42 - 4744.50] えーエントロピーは温度に関する単調関数でなければいけないっていうことは分かりますね [4744.50 - 4745.60] えーエントロピーは温度に関する単調関数でなければいけないっていうことは分かりますね [4745.62 - 4747.04] でさらに [4747.04 - 4747.30] えー [4747.30 - 4748.68] えー [4748.68 - 4751.20] 高温状態と低温状態 [4751.20 - 4752.92] 始状態と終状態の [4752.92 - 4753.82] えー [4753.82 - 4756.46] 状態変数だけに [4756.46 - 4757.44] えーよって [4757.44 - 4757.96] えーと [4757.96 - 4759.86] えー決まっていて [4759.86 - 4762.92] えー状態関数になっていないと [4762.92 - 4763.54] あとの [4763.54 - 4765.98] えー理論展開ができません [4765.98 - 4766.60] ということで [4766.60 - 4770.00] えーと状態関数でかつ温度に対する [4770.00 - 4770.62] 関数で [4770.62 - 4771.92] えーと単調関数 [4771.92 - 4775.60] えーとしてのエントロピーはどんなものかっていうことを考えることになります [4775.62 - 4805.60] えーと最初の物質系の状態から温度圧力体積を変えながらぐるっと一周回っていくと [4805.62 - 4807.64] 温度圧力体積は元の状態に戻るっていうサイクル [4807.64 - 4810.54] これをカルノサイクルといいますが [4810.54 - 4811.74] を考えます [4811.74 - 4813.82] えーとそうする [4813.82 - 4816.04] えーとさらにこの変化の過程が [4816.04 - 4817.30] 全部えー [4817.30 - 4819.74] 純正的過程簡易過程であるっていう [4819.74 - 4821.84] えー条件を使うと [4821.84 - 4822.54] えー [4822.54 - 4825.58] えー [4825.58 - 4828.90] 高温熱源T1と低温熱源T2の [4828.90 - 4829.86] えー [4829.86 - 4831.18] 間でえー [4831.18 - 4834.22] 熱と仕事のやりとりをするカルノサイクルでの [4834.22 - 4835.34] えー熱効率 [4835.34 - 4835.60] えー [4835.62 - 4841.44] はEtaイコールQ1分のQ1プラスQ2で表されて [4841.44 - 4846.92] カルノーサイクルの効率というのはT1分のT1マイナスT2で表される [4846.92 - 4853.22] ということからクラウジウスの式T1分のQ1プラスT2分のQ2イコール0 [4853.22 - 4855.50] という式が出てきます [4855.50 - 4860.16] これはどう出てくるかはここでは話をしませんが [4860.16 - 4865.16] こういう式がカルノーサイクル 可逆仮定のカルノーサイクルから出てくる [4865.16 - 4867.12] ということだけを納得してください [4867.12 - 4872.16] さらにカルノーサイクルで不可逆仮定を考えると [4872.74 - 4883.38] T1分のQ1プラスT2分のQ2というのは必ず減るという式が出てきます [4883.38 - 4886.10] これはクラウジウスの不等式です [4886.92 - 4888.92] そうするとエントロピーを [4888.92 - 4899.54] KのエントロピーSをKの温度T分のKに与えられる熱量T分のQで定義すると [4899.54 - 4905.20] このクラウジウスの不等式を自然に表現することができます [4905.20 - 4909.20] ということで [4911.32 - 4917.04] エントロピーをまずSイコールT分のQと定義してあげればいいのではないかというのは [4917.04 - 4918.90] この数式の形はカルノーサイクルの形で定義してあげることができるので [4918.92 - 4922.00] これから出てきます [4922.00 - 4926.96] 他のところからもいろいろ出てきますが [4926.96 - 4931.12] エントロピーの形には根拠があるんだということを [4931.12 - 4934.30] 納得してくれればここでは十分です [4934.30 - 4938.12] そうすると [4938.12 - 4941.36] 孤立系の断熱仮定を考えると [4941.36 - 4944.64] 可逆仮定ではデルタSが0 [4944.64 - 4948.18] 不可逆仮定ではデルタSが増える [4948.18 - 4948.90] つまりこの2つの仮定が増えると [4948.92 - 4950.82] エントロピーが増大するという [4950.82 - 4956.40] 法則がこのエントロピーの式から自然に出てきます [4956.40 - 4960.96] これは全宇宙 [4960.96 - 4965.72] 要は私たちに興味を持っている材料系と [4965.72 - 4972.06] その外部の系全てを足した全宇宙ユニバースのエントロピーを考えれば [4972.06 - 4976.12] この全宇宙の系というのは孤立系ですね [4976.12 - 4978.90] それ以外の外側の系というのは [4978.92 - 4980.34] この外側の系は考えないし [4980.34 - 4985.66] 外側の系に対してエネルギーとか仕事とか熱量を与えることはないので [4985.66 - 4988.00] 孤立系になります [4988.00 - 4992.28] 全宇宙のエントロピーも必ず増大するという [4992.28 - 4995.92] 第二法則が自然に導かれます [4995.92 - 4997.82] ということで [4997.82 - 5002.46] エントロピーがT分の9で定義されるというのは [5002.46 - 5005.70] 非常に気分悪いところはありますが [5005.70 - 5008.10] この式が出てきたことには [5008.10 - 5008.90] 一定のことがあるということが分かります [5008.92 - 5009.42] この式が出てきたことには [5009.42 - 5009.98] 一定の根拠があるということ [5009.98 - 5011.90] それと [5011.90 - 5017.92] ここでは書いてないですね [5018.44 - 5024.28] 日本の物理学者でノーベル賞を取った [5024.28 - 5026.64] 友永信一郎先生というのが [5026.64 - 5029.14] 量子力学の教科書を書いていますが [5029.14 - 5031.42] 量子力学の教科書だけじゃない [5031.42 - 5034.92] 物理学とは何だろうという [5035.44 - 5038.26] 岩波新書の本を出しています [5038.92 - 5042.78] そこにはこのエントロピーの増大法則を [5042.78 - 5045.82] 熱力学第二法則を満たすための [5045.82 - 5047.74] エントロピーの関数系の [5047.74 - 5049.60] 動出について書いてあって [5049.60 - 5053.82] これもさっき何回か触れたと思いますが [5053.82 - 5055.10] エントロピーの定義としては [5055.10 - 5058.34] この分母のTというのは別に [5058.34 - 5061.36] Tの単調増加関数であれば何でもいいので [5061.36 - 5063.62] これがエクスポネンシャル [5063.62 - 5066.06] AT上であっても何でも [5066.06 - 5068.14] 本来構わなかったわけです [5068.92 - 5072.62] カルノーサイクルから [5072.62 - 5075.82] 動出された形がこのようになったということを [5075.82 - 5077.56] からも分かるように [5077.56 - 5080.50] 実は私たちが絶対温度 [5080.50 - 5084.04] シャルの法則から導いて [5084.04 - 5087.00] 物理的温度として使っている絶対温度を使うと [5087.00 - 5088.12] エントロピーというのは [5088.12 - 5092.68] このT分の9という形になるんだということが [5092.68 - 5096.04] 導かれているわけです [5096.04 - 5098.46] つまりエントロピーの [5098.92 - 5099.92] 形式っていうのは [5099.92 - 5104.92] どんな形でもいろいろな自由だったはずですが [5104.92 - 5107.68] 偶然絶対温度を使うことによって [5107.68 - 5110.50] これだけシンプルな形になってるということです [5110.50 - 5116.62] 熱力学第二法則 [5116.62 - 5122.12] 系全体あるいは宇宙全体のエントロピー変化は [5122.12 - 5127.72] 必ず0に等しいか増大するという条件から [5127.72 - 5128.68] 実はわたしたちがエントロピー変化をすることで [5128.68 - 5137.44] 実は私たちが扱ってる系で [5137.44 - 5145.18] 仕事や熱やエネルギーの移動を起こしたとしても [5145.18 - 5149.44] そのすべて100%が仕事に変えられるわけではない [5149.44 - 5154.68] ということで自由エネルギーという概念が出てきます [5154.68 - 5157.68] これについてちょっと動詞するとまた [5157.68 - 5158.68] 2つありますが [5158.68 - 5162.44] 似たような話をだらだらするのでやめておきましょう [5162.44 - 5165.44] 自由エネルギーっていうのはどういうことかっていうと [5165.44 - 5169.44] 例えば等温仮定を考えたときに [5169.44 - 5174.44] 実際に系ができる仕事というのは [5174.44 - 5183.76] U-TSの変化分が最大になりますよ [5183.76 - 5185.76] ということですね [5185.76 - 5188.68] エネルギー保存の法則だけを考えれば [5188.68 - 5199.44] 系の内部エネルギーの減少量は外に対してできる仕事の最大値であると思うわけですが [5199.44 - 5202.44] エントロピー増大の法則を考えると [5202.44 - 5206.44] 実際には内部エネルギーの変化量 [5206.44 - 5209.44] デルタUすべてを仕事に変換できるわけではなくて [5209.44 - 5215.44] U-TSの変化量だけしか仕事として取り出すことはできません [5215.44 - 5216.44] ということで自由エネルギーという名前が出てきていますが [5218.68 - 5226.68] このうちTSの項っていうのは自由には取り出せないエネルギーになりますので [5226.68 - 5229.68] これを束縛エネルギーと書いている教科書も [5229.68 - 5231.68] 最近の教科書あんまりないかもしれないですね [5231.68 - 5237.68] 昔はこの束縛エネルギー自由エネルギーという言い方をしていました [5237.68 - 5241.68] ただこの自由エネルギーという呼び方は [5241.68 - 5246.68] IUPACという国際機関によって使うことは推奨されなくなっているので [5246.68 - 5247.68] 自由エネルギーという呼び方を使っていますので [5248.68 - 5252.68] このようにする機会っていうのは減っているかもしれませんが [5252.68 - 5256.68] ここでは自由エネルギーと呼んだ方が話はわかりやすいので [5256.68 - 5263.68] あえて自由エネルギーと束縛エネルギーという呼び方にしています [5263.68 - 5269.68] この時、等温等積仮定においての [5269.68 - 5276.68] kがなすことができる最大の仕事量っていうのは [5276.68 - 5277.68] FイコールU-TSの計算をしているときに [5278.68 - 5284.68] FイコールU-TSの変化量が最大値ですよっていうことが頭に出てきてますね [5284.68 - 5289.68] このU-TSのことをヘルムホルツエネルギーと言います [5289.68 - 5293.68] これも多分覚えていてくれるかなと思います [5293.68 - 5297.68] これも昔はヘルムホルツの自由エネルギーと呼んでたんですが [5297.68 - 5302.68] 今ではヘルムホルツエネルギーと呼ぶ方が一般的です [5302.68 - 5306.68] 次のスライドは自由エネルギーの微分の関係式なんで [5306.68 - 5308.68] これはどうでもいいんで飛ばします [5308.68 - 5314.68] 今話をしたのは定積仮定、体積が一定の場合ですが [5314.68 - 5319.68] 圧力が一定の場合で体積が変われる場合のことを考えると [5319.68 - 5323.68] 自由エネルギーの書き方っていうのは変わってきます [5323.68 - 5328.68] GイコールUプラスPV、プラスPVの項が新たに加わっていますが [5328.68 - 5336.68] -TSを、これをギブスエネルギーあるいは昔の呼び方だとギブスの自由エネルギーですね [5336.68 - 5341.68] ギブスエネルギーを使うことによってKの変化っていうのは [5341.68 - 5348.68] -ΔGが減る方向、あるいはΔGが増える方向 [5348.68 - 5356.68] ごめんなさい、マイナス、不統合の向き逆ですね [5356.68 - 5364.68] 後で確認しておく、いや、合ってるな、ごめんなさい、いずれにしても [5364.68 - 5375.68] ギブスエネルギーの変化量、変化の、によってKの変化方向が決まる [5375.68 - 5381.68] 低圧仮定の場合ですね、低圧の仮定の場合にはギブスエネルギーの変化を追うことによって [5381.68 - 5388.68] Kの変化を追うことができるということで自由エネルギーとして使えます [5388.68 - 5393.68] 次のスライドは、またギブスエネルギーの微分の数学的関係なんで [5393.68 - 5400.68] これは飛ばします、ということで、ここまでのところをまとめます [5400.68 - 5406.68] これでほぼ、大体時間ですね [5406.68 - 5416.68] 今日、統計力学の式を導出するのに必要で、かつ統計力学を理解するのに必要な [5416.68 - 5420.68] 熱力学の関係式についての復習をしてきました [5420.68 - 5422.68] この後も散々出てきますので、ご覧いただきありがとうございます [5423.68 - 5430.68] では、まずは、この4つの状態変数を解説します [5430.68 - 5436.68] この4つの状態変数は、4種類あってそのうち自由に変えられるのは3種類だけですよと [5436.68 - 5441.68] この4種類の状態変数に制約をかけているのが、物質ごとによって決まっている状態方程式ですということですね [5441.68 - 5450.68] あと、状態量というのがあって、平行状態であれば状態変数だけで決まる [5450.68 - 5451.68] 変化の過程には関わらないので、この4つの状態変数を解説しますので、ご覧いただきありがとうございます [5451.68 - 5452.68] それでは、次のスライドをお待ちしております [5452.68 - 5453.68] まず、以下の見解です [5453.68 - 5459.68] 上听 stated [5459.68 - 5461.68] 職種 [5461.68 - 5471.80] 命を [5471.80 - 5472.68] 行う [5472.68 - 5473.68] 事業 [5473.68 - 5479.68] 職種 [5479.68 - 5480.68] 収益 [5480.68 - 5481.68] 面数 [5481.68 - 5482.68] 利用 [5482.68 - 5484.92] 問題を解くことが簡単になります [5484.92 - 5490.66] 必ずしも例えば低圧断熱変化に対して [5490.66 - 5493.82] 内部エネルギーを使って問題を解いてもいいんですが [5493.82 - 5495.86] 問題を解くのが複雑になりますが [5495.86 - 5497.92] 複雑になります [5497.92 - 5501.58] エンタルピーを使うことで問題を解くのが簡単になるということで [5501.58 - 5506.22] 自由エネルギーを適切に選ぶことによって問題を解くのが簡単になりますよ [5506.22 - 5509.28] ということでいろいろな自由エネルギー [5509.28 - 5515.22] 熱力約関数というのがありますよという話をおさらいしてきました [5515.22 - 5524.74] 教科書の方では熱力約でよく出てくる微分の関係式が出てきます [5524.74 - 5529.06] まとめられていますマクセルの関係式と呼ばれているやつですね [5529.06 - 5532.88] ただこれを覚える気にもならないので [5532.88 - 5535.70] これらの関係式については [5535.70 - 5538.90] 次のスライドにあるような図を使っていくと [5538.90 - 5539.26] 実は [5539.26 - 5542.22] 簡単に暗記することはできるんですが [5542.22 - 5545.78] これも見方を説明するとさらに30分かかるので [5545.78 - 5547.08] これも飛ばします [5547.08 - 5549.30] 興味ある人は読んでみてください [5549.30 - 5554.84] 平行の条件については [5554.84 - 5557.24] 自由エネルギーが [5557.24 - 5562.96] 極小値あるいは最小値になるところが平行状態ですよということですね [5562.96 - 5565.40] 最後に [5565.40 - 5567.06] 化学ポテンシャル [5567.06 - 5569.24] 粒子の数が変わるような [5569.26 - 5573.26] 例えば化学反応とかを考える場合には [5573.26 - 5577.76] 粒子数がどういう風に変わるかということを理解して [5577.76 - 5581.84] 粒子数が変わる系が2つ接触しているときに [5581.84 - 5584.62] どういう平行状態と平行条件があるか [5584.62 - 5588.48] これが平行の3条件のうちの最後の [5588.48 - 5590.72] 化学的平行の条件でしたが [5590.72 - 5594.36] 化学ポテンシャルが等しくなるという条件があります [5594.36 - 5598.10] ということで化学ポテンシャルが [5598.10 - 5599.24] また重要な要素があると考えると [5599.26 - 5601.26] このような量として出てきますが [5601.26 - 5604.52] ちょっと今までの話と飛び過ぎているので [5604.52 - 5607.26] この話についてはやめておいて [5607.84 - 5610.44] 統計力学の話で出てきたところで [5610.44 - 5613.86] その都度思い出していくことにしましょう [5613.86 - 5616.68] 化学ポテンシャルは特に [5616.68 - 5620.26] 量子統計力学を応用する際に [5620.78 - 5622.82] 電子の化学ポテンシャルとして [5622.82 - 5625.54] フェルミエネルギーというのが出てきます [5625.54 - 5627.96] このフェルミエネルギーを決める際に [5627.96 - 5629.68] 化学ポテンシャルというのが [5629.68 - 5631.26] 必要になってきますので [5631.26 - 5634.14] その際にまた復習をしましょう [5634.14 - 5635.90] ということで [5635.90 - 5636.92] 今日 [5636.92 - 5643.12] 熱力学の復習として用意したのはここまでですが [5643.12 - 5646.50] 講義の内容に関することでも [5646.50 - 5648.94] 試験その他評価に関することでも [5648.94 - 5650.44] 関係ないことでもいいですが [5650.44 - 5651.92] 何か質問あります? [5654.70 - 5655.96] 内容であれば [5655.96 - 5657.94] 最初の今日の課題については [5657.96 - 5660.36] もう一度説明して終わりにしましょう [5660.36 - 5672.22] これですね [5672.22 - 5675.74] 今日自由エネルギーの話はしましたが [5675.74 - 5677.74] ルジャンドル変換ということは [5677.74 - 5679.02] 一切説明をしていません [5679.02 - 5682.16] が調べればすぐに出てくると思いますので [5682.16 - 5685.56] ルジャンドル変換と自由エネルギーの関係について [5685.56 - 5686.32] 調べて [5686.32 - 5687.94] 簡単な説明をしていきたいと思います [5687.96 - 5689.96] ということで [5689.96 - 5691.96] この後の講義は終わりにしましょう [5691.96 - 5693.96] 皆さんお疲れ様です