Linuxコマンド

Linuxでは、Windowsのcmd.exeやpowershell.exeに相当するシェルの元でさまざまなコマンドを実行します。
Linuxの代表的なシェルには、以前は bsh系 (sh) とcsh系 (csh, tcsh) がありましたが、
現在はbashが両者の機能を取り込んで広く使われています。
本ページでは、bashを使うことを前提としています。
そのため、bashスクリプト文法と内容が大きくかぶっています。

外部コマンドの実行:
・コマンドと引数を書く
% command arg1 arg2
引数にスペースを含む場合は、""あるいは''で囲う
% command "Hello world"
引数に " や bashの使用禁止文字 (|, >, <, \, / など) を使う場合は \ でエスケープする
% command "a\/b"
% command "\"News\""
% command '"News"'
バックグラウンド実行:
・ Windows: start /B command # /Bをつけると、新しいコマンドプロンプトを開かずにバックグラウンド実行する
・ Linux: command &
コマンドの実行結果を文字列として取得:
バックスラッシュ ` ` でコマンドを囲う
例: current_dir=`pwd`
よく使うコマンド:
% ls    # ディレクトリリストをファイル名だけで表示
% ls -l # 詳細なディレクトリリストを表示
% ls *.txt # ワイルドカード *.txt に一致するファイル・ディレクトリのみ表示

% touch file_name # ファイル file_nameを作成 (中身は空)
% rm file_name # file_nameを削除
% cp source target   # ファイルsourceをtargetにコピー
% mv source target   # ファイルsourceをtargetに移動／ファイル名変更

% mkｄｉｒ dir_name # ディレクトリdir_nameを作成する
% rmｄｉｒ dir_name # dir_nameを削除。dir_name内は空である必要がある

% cat file_name # file_namenの内容を表示
% less file_name # line viewer lessでfile_nameの内容を見る。上下カーソルが使える
% echo 文字列 # 文字列を表示
% echo -e 文字列 # 文字列の中のエスケープコードを有効にして表示

% vi file_name # viエディタでfile_nameの内容を見る。
% code file_name # Visual Studio Codeでfile_nameの内容を見る。

% pwd # 現在のディレクトリを表示
% cd # ディレクトリを表示

% printenv # 環境変数を表示
% printenv | grep PYTHON   # 環境変数の表示行のうち、PYTHONを含む行を表示
変数の定義
current_dir=`pwd`
などとすると、シェル変数の定義になる

シェル外でも変数を使う場合は、exportして環境変数にする
例: % export PATH=/home/user/bin:$PATH
特殊文字:
・ ~ # HOMEディレクトリ
・ ~hogehoge # ユーザhogehogeのHOMEディレクトリ
リダイレクト、パイプ: コマンドの標準入出力を、ファイルや他のコマンドに切り替える際に使います
command < file # fileから1行ずつcommandが読み込む
command > file # commandの標準出力のみfileへ書き込む
command 1> file # commandの標準出力のみfileへ書き込む
command 2> file # commandの標準エラー出力のみfileへ書き込む
command 1> file1 2> file2 # commandの標準出力をfile1へ、標準エラー出力をfile2へ書き込む
command &> file # commandの標準出力と標準エラー出力をfileへ書き込む
>> を使うと追加書き込みになる

コマンドの出力を別のコマンドの入力に綱が得る場合はパイプ | を使う:
command1 | command2
command1 |& command2

コマンドの出力を出したくない場合:
Windows: command >NUL
Linux: command >/dev/null